子ども料理で子どもの才能を開花させる4つのコツ

では、どのような準備をし、どうやって料理をさせると子どもの好きの芽を見つけやすくなるのか。武田先生に質問すると、ポイントを4つあげてくれました。

1. 料理は簡単なものにする

まずは、どんなレシピを選ぶべきか。武田先生のおすすめは、パウンドケーキやスコーン
「子どもにとっての成功体験となるよう、簡単な料理を選ぶべきです。パウンドケーキやスコーンは、事前の準備を大人がすませておけば、子どもにとってもそうむずかしいものではありません。

ピザもいいと思います。冷凍パイシートを使えば、上に具材をのせるだけで、けっこう本格的なものができあがります。それに、パイシートをキャンバスに見立て、どんなふうに具材をのせるか見るのも楽しいものですよ。

野菜を手でちぎって盛って、オイルとお塩をかけるだけでも食べられるサラダもおすすめです」

2. 調理の手順を絵で見せる

Photo by macaroni

子どもの判断でどんどん作業を進められるよう、工程の伝え方を工夫しましょう。武田先生の子ども料理教室では、上画像のようなカードを用意して、いつでも子どもが調理の手順を確認できるようにしています。
「手順を絵にして渡しておけば、いちいち親が口出ししなくても大丈夫。絵から得た情報をどう解釈して形にするかも、子どもの創意工夫が試される部分ですね。食材や調味料の分量などは、料理をはじめる前に親が必要量だけ用意しておけば問題ありません」

3. 火や包丁もOK。ただし、ルールを決めること

Photo by macaroni

チャレンジさせる料理によっては火や刃物が必要となりますね。子どもにとっては危険を伴う作業となり、その工程だけでも大人が代わった方がいいのでは?と思う方もいるでしょうが、「やらせてもいいと思います」と武田先生。ただし、ルールは決めるべきとのこと。
「包丁も火も、調理に使っているときは大きな怪我をしづらいものです。扱う当人も慎重に作業するものですから。もちろん、指を切ったり油が跳ねて熱がったりする可能性はありますが、そういう小さな怪我をすることも、子ども料理で得られる大事な経験だと思います。

注意すべきは大きな怪我。気を抜いているときが一番あぶないんです。たとえば、包丁を洗っているとき。子どもは親を喜ばせようとするので、隠れて洗ってくれようとしたりするんですが、そういうときの怪我が怖いんです。

ですから、火や包丁を使わせるなら、事前にどう危ないのか時間をかけて言い含めておいてください。その上で、

・包丁にふれるのは切るときだけ
・フライパンには炒めるときしかさわらない

のようにいくつかのルールを決めて、ちゃんと守ると約束させましょう」

4. とにかく褒めまくる

Photo by macaroni

子どもが不慣れなことにチャレンジするのですから、失敗は当然あります。でも、それで親も子どももしょんぼりしていたら、好きの芽を見つけるどころか料理への苦手意識を生んでしまいかねません。

「子どもが楽しんで取り組むようにするには、とにかく褒めることです。『いいじゃん!』『それいいね!』と連発して、褒めて伸ばす。たとえ失敗したとしてもポジティブな言葉でモチベーションを上げながら、一緒に笑って楽しめるといいですね」

子どもはみんな料理が大好き!

Photo by macaroni

ふだん、お手伝いをするのも嫌がるようなお子さんがいるご家庭だと、子どもに料理しようと言っても嫌がるんじゃ?なんて思うでしょう。でも、心配はご無用。「子どもはみんな料理好きです」と武田先生。

「多くの子どもが、大人のマネをしたいという願望を強くもっています。私の経験上、自分のペースで好きなように料理していいよ、と言えば、喜んでのってくる子がほとんど。

子どもがキッチンへふらっとやってきて、『やりたーい!』と言ったら、子どもを料理に誘うチャンス!ぜひ機会を逃さずチャレンジしてほしいと思います」
最後におさらいしておきましょう。子ども料理をするときは、以下の心得とコツを踏まえておこなうよう心がけてください。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ