ライター : きく

ここ数年、海外を転々、旅暮らし中のフリーライター。 30代女性向けメディアを中心に活動中。

七草粥に使う「春の七草」とは

Photo by macaroni

春の七草は、せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろの総称で、5月7日に摘む野草です。秋の七草が観賞用の野草であるのに対し、春の七草は食用の野草を意味しています。そして、春の七草は古くから粥に入れて、七草粥として食べられる風習がありました。

七草粥の由来

七草粥の由来は、歴史的には五節句のうちのひとつ、「人日(じんじつ)の節句」からきていると言われています。

五節句は中国にあった風習で、元日から7日間にかけて「鶏」「狗(いぬ)」「羊」「猪(いのしし)」「牛」「馬」「人」を順番に占っていました。そこで新年の7日目に人を占っていたことから、「人日の節句」と呼ばれるようになります。

人日の節句には7種類の野草を食べる習慣があり、無病息災を祈っていました。この風習が平安時代になると日本に伝わります。

日本には元来、冬に不足しがちな栄養素を取り入れることを目的に、正月に野草を採取したり、7種類の食材を加えた粥(今で言う七草粥)を食べて健康を祈る習慣がありました。

それが中国の「人日の節句」と合わさって人々に広まり、七草粥を食べる日として定着。現在では、正月に疲れた胃腸を休める意味合いで食べられることが多いです。

春の七草の名前と特徴

芹(せり)

Photo by macaroni

爽やかで独特な香りが食欲を刺激する「芹(せり)」。芹という和名は、芹の若葉が競り合うように生えていることからついた名前で、「競り勝つ」という意味が込められた縁起物なんです。

和食のアクセントとして欠かせない食材ですが、葉も茎も食べられるので、和え物やおひたしなど、メインの食材としてもおいしくいただくことができます。

薺(なずな)

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「ぺんぺん草」とも呼ばれる「薺(なずな)」。「撫でて汚れを払う」という意味があります。花の下の果物の部分が、三味線のバチのような形になっているのが印象的な、アブラナ科の植物です。

文字で記録を始める以前の時代に、ムギとともに日本に渡来したと考えられています。普段公園や道端で見かけていたぺんぺん草が、日本のハーブだなんて驚きですよね!

御形(ごぎょう)

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別名「母子草(ははこぐさ)」と呼ばれるキク科の植物で、葉も茎も白い綿毛で覆われ、春には黄色の小花をたくさんつけます。現在はよもぎを使って作る草餅ですが、昔は「御形(ごぎょう)」を使って作られていました。七草粥以外にも、お茶にしたり、天ぷらにしたりして食べられますよ。

繁縷(はこべら)

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日本最古の本草書「本草和名」に出てくる波久部良(はくべら)が転じ、繁縷(はこべら)という名前がついたそうです。ハコベとも呼ばれるナデシコ科の植物で、「繁栄がはびこる」という意味があります。

七草粥以外にも、おひたしやゴマ和えとして味わえるほか、野原によく生えていることから鳥の餌としても食べられています。
Photos:15枚
茶色の木製テーブルの上に置かれた春の七草(せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ)
茶色の木製テーブルの上に置かれたせり(春の七草)
茶色の木製テーブルの上に置かれたなずな(春の七草)
茶色の木製テーブルの上に置かれたごぎょう(春の七草)
茶色の木製テーブルの上に置かれたはこべら(春の七草)
茶色の木製テーブルの上に置かれたほとけのざ(春の七草)
茶色の木製テーブルの上に置かれたすずな(春の七草)
茶色の木製テーブルの上に置かれたすずしろ(春の七草)
七草がたっぷりと入った七草粥が黒い茶碗に盛り付けられている
鍋に入っている玄米の七草粥
食卓に中華風七草粥が置かれている様子
白い器に盛られたあさりの七草粥
器に豆乳の七草粥が盛られている様子
トマト風七草粥におかずが添えてある様子
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