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ワインにコルクが使われる理由
ガラス瓶が庶民に普及したのは17世紀頃。コルクが栓として使われ出したのは18世紀に入ってからと言われています。それまでは樽から直接注いだり、陶器の水差しから各自の器に分けていたようです。
現代のようにスクリューキャップがない時代には、瓶に詰めた状態で長期保存することは不可能でした。それが弾力性のあるコルクで栓をすることで、ワインを漏らさず運んだり、保存が可能にする画期的な発明だったと言えます。その利便性ゆえに、コルク栓は瞬く間に世界中で使われるようになりました。
ワインコルクの種類
天然コルク
天然コルクは、従来から使われてきた天然素材のコルクをそのまま使った栓で、薬品化工などを行っていないものを指します。天然コルクは機密性が低く、酸素の透過性がありワインをゆっくりと熟成させる効果と振動や温度変化への耐性があります。使用後は一般の燃えるゴミとして処分できる容易さなどのメリットも。
圧搾コルク
「圧搾」とは「強い圧力で押し付ける」という意味です。ワイン栓の抜き屑を粒状に粉砕して、熱硬化性の接着剤を混ぜ合わせて加圧加熱で固めたもの。圧搾コルクは、すぐに壊れないようにするためコルクの粒度を小さくしています。
圧搾していない普通コルクは風合いや手触りが良いという長所がありますが、コルク粒同士の結合力が低く、曲げや割れに弱くボロボロと欠けたりして摩耗性や耐水性に欠けます。
一部天然・一部圧搾コルク
圧搾コルクの強度を上げるために、痛みやすい両端に天然コルクを貼り付けたものです。安価でありながら高級感を出すことができます。ポルトガルのコルクメーカー、Amorim(アモリム)社のツイントップという商品が有名です。
スパークリングワイン用のコルク
スパークリングの栓は「きのこ型」を連想しますが、出栓前の形状は普通のワインと同様な円柱状ですが、密度が高くずっしりと重いコルクが使われます。これを機械で打栓すると、瓶口部分にあたるコルクがくびれて、おなじみのきのこ型になります。
スパークリングを飲み残してしまった場合は、抜いたコルクを再び入れるのは困難。飛び出す危険性もあるので、専用のシャンパンストッパーをお使いになってください。
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