ライター : 椛嶋 貴子

管理栄養士

ぶりはどんな栄養がある?

栄養

  1. 貧血対策ができる「鉄」
  2. カルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」
  3. 強い抗酸化作用を持つ「ビタミンE」
  4. 糖汁の代謝に必要な「ビタミンB1」
  5. 肝臓の機能を強化する「タウリン」
  6. 記憶力・学習能力を向上「DHA」
  7. 血流をよくする「EPA」

貧血対策ができる「鉄」

ぶりには、100gあたり1.3mgの鉄が含まれています。鉄は、貧血対策ができる栄養素です。日本人に不足しがちな栄養素のひとつといわれていますよ。

鉄が不足すると、からだが重い、息がきれる、顔色が悪い、疲れやすいといった貧血の症状があらわれるおそれが。貧血対策として鉄を摂るときには、ヘモグロビンの構成要素であるたんぱく質や赤血球の合成に必要なビタミンB12と葉酸も一緒に摂るようにしましょう。(※1,2)

カルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」

ぶりには、100gあたり8.0μgのビタミンDが含まれています。ビタミンDには、カルシウムの吸収を助けるはたらきがありますよ。

また、血液中のカルシウムを骨や歯に沈着させるはたらきもあり、強い骨や歯をつくるのに役立ちます。ビタミンDは食べ物からの摂取のほか、紫外線を浴びることで体内で作ることができる栄養素です。屋内で過ごすことが多い方やビタミンDを体内で作る能力が落ちてきている高齢の方は、積極的に食べ物からビタミンDを摂取しましょう。(※1,3)

強い抗酸化作用を持つ「ビタミンE」

ぶりには、100gあたり2.0mgのビタミンEが含まれています。ビタミンEには、強い抗酸化作用が期待できますよ。

ビタミンEは、強い抗酸化作用で体内で発生する活性酸素から体を守るはたらきがあります。細胞の酸化を抑えることから、若返りのビタミンと呼ばれることも。脂溶性の栄養素で、油と一緒に摂ることで吸収率が高まります。(※1,4)

糖質の代謝に必要な「ビタミンB1」

ぶりには、100gあたり0.23mgのビタミンB1が含まれています。ビタミンB1は糖質からエネルギーを作り出すのに必要な栄養素です。

ビタミンB1は水溶性のビタミンで、チアミンとも呼ばれています。体内で糖質を代謝する過程で、酵素のはたらきを助ける補酵素としての作用を持ちます。白米を主食とし、エネルギーを糖質から作り出している日本人には重要な栄養素といえますね。(※1,5)

肝臓の機能を強化する「タウリン」

ぶりには、タウリンという栄養素が豊富に含まれています。タウリンは、いかやたこ、貝類や魚の血合いに多く含まれています。肝臓の機能を強化して、代謝や解毒、胆汁の生成を助けるはたらきがありますよ。

タウリンには体内に入るアルコールや薬、食品添加物といった化学物質や、体内でつくられるアンモニアを無毒化して、尿や便として体外に排出する解毒作用が期待できます。また、胆汁は脂肪の分解や脂溶性ビタミンの消化・吸収に非常に重要な役割も。タウリンを摂取して肝臓の機能を強化することで、胆汁の生成を助けてくれますよ。(※6)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ