ライター : ささだみき

管理栄養士 / 栄養教諭

監修者 : 工藤 孝文

みやま市工藤内科 院長

こんな生活が肝臓に負担をかけてるかも

肝臓に負担をかける生活習慣

  1. 過度な飲酒
  2. 喫煙
  3. 暴飲暴食
  4. 過労やストレス
過度な飲酒によるアルコールの過剰摂取は、中性脂肪が増える原因となり、肝臓に脂肪が蓄積するおそれが。また、アルコールの分解により発生するアセトアルデヒドや活性酸素は、肝細胞を傷つけます。

また、喫煙も肝臓に負担を与える要因のひとつ。タバコに含まれるニコチンを肝臓が分解するため、喫煙によって肝臓に大きな負担がかかります。

そのほか、暴飲暴食ストレスにより肝臓の機能が低下する場合があります。(※1,2,3,4,5,6)
工藤先生:
「肝臓は、病気になっても症状が出にくいので、沈黙の臓器と呼ばれています。肝臓は再生する力が強い臓器ですが、ダメージが続くと元に戻らなくなるので、肝臓に良い食べ物でいたわってあげましょう」

肝臓に良い栄養素と食べ物

肝臓に良い成分

  1. 良質なたんぱく質を含む「卵」
  2. タウリンを含む「しじみ」や「タコ」
  3. ビタミン類が豊富な「野菜」や「果物」
  4. セサミンを含む「ごま」

良質なたんぱく質を含む「卵」

肝臓の代謝や解毒などのはたらきを担う物質は、たんぱく質でできています。また傷ついた肝臓の修復もたんぱく質で行われるので、良質なたんぱく質が不可欠です。

良質なたんぱく質には、脂肪分の少ない赤身の肉や白身魚、豆腐などの大豆製品、卵、乳製品などがあげられます。特に卵はアミノ酸スコアが高く、肝臓にやさしい良質なたんぱく質です。(※7,8)

タウリンを含む「しじみ」や「タコ」

タウリンを多く含むしじみやタコ、えびも積極的に摂り入れるようにしましょう。

タウリンには、肝細胞の膜を丈夫にし、肝臓の解毒能力を強化するはたらきがあります。また、アルコール代謝を促したり、酵素のはたらきを助けたりする役割もあるため、肝臓への負担軽減にも有効です。(※9)

ビタミン類が豊富な「野菜」や「果物」

肝臓には、ビタミン類が蓄えられています。ビタミン類を十分に補給することで、肝臓でのビタミン類の貯蔵能力を維持しましょう。なかでも活性酸素の害から体を守るはたらきがあるビタミンA、C、Eは積極的に摂り入れましょう。

ビタミンAは人参やかぼちゃ、ビタミンCはブロッコリーやいちご、ビタミンEはアボカドやアーモンドに多く含まれています。

また大豆もやしには、肝機能を正常化させるはたらきを持つビタミンB群や、良質のたんぱく質が多く含まれおり肝臓にうれしい野菜です。(※7,10)

セサミンを含む「ごま」

セサミンは、ごまに豊富に含まれる成分。強い抗酸化作用を持ち、肝臓の機能を高めたり、保護したりするはたらきがありますよ。

さらに、肝臓で酵素のはたらきを助ける役割を持つため、肝臓の負担を和らげてくれます。(※11)
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