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疲労回復に効果があると言われている食材の真相とは?
テレビやWEBサイトなどで「この食材は疲労回復に効果がある!」と紹介されているのを耳にすることも多いのではないでしょうか。
しかしながら、現時点では、疲労回復に効果がある食材や栄養素について、科学的根拠があるといえる研究データがそろっていないのが正直なところ。
疲労回復を期待されることの多い食材について、いくつかピックアップをして解説していきます。
豚肉
疲労回復に効果的とされる食材として、ビタミンB1を多く含む豚肉がおすすめされていることが多いですよね。
しかし、日本人のビタミンB1が不足することは珍しく、疲労回復のために集中的に食べる必要はほとんどないと考えられます。
ただ、ビタミンB1は、糖質代謝を助け、体のエネルギーを作りだすために重要な栄養素なのは事実。忙しい時や疲れている時は、ついつい食事量が減ったり、おにぎりやサンドウィッチ、麺類や丼など単品の食事に偏りがち。
おかずやサラダをプラスするなど、バランスの良い食事を心がけましょう。(※1,2)
鶏肉
鶏肉などの肉類には、たんぱく質が豊富に含まれています。
たんぱく質は、筋肉・臓器・皮膚など、体を構成する成分であり、ホルモン・酵素・抗体などの体を調整する成分にもなるため、からだにとって非常に重要な栄養素です。
疲労回復のためだけでなく、しっかりと摂ることが大切です。食欲が減ると、ついお肉は避けてしまいがちですね。蒸したり、ゆでたり調理方法を工夫してみましょう。(※1,3)
キムチ
スタミナ食として、キムチをはじめとした辛い料理が疲労回復におすすめされていることも多いですよね。
キムチにはカプサイシンが含まれていますが、疲労回復に繋がるとは断言ができません。しかし、カプサイシンにより、口内や食道、胃が刺激されて唾液が出ることで、食欲が増進することもあるようです。
疲労感があると、食欲が低下してしまうこともあるため、カプサイシンの辛さを活用して食欲を増進させるには良さそうですね。(※1,4)
アーモンド
アーモンドなどの種実類には、ビタミンEが豊富に含まれています。
ビタミンEは、体内の活性酸素を減らす抗酸化作用の働きをもつといわれています。しかし、疲労感と活性酸素の間にどのような関連があるのかは、明らかになっていないのが実際なところ。
疲労回復を目的に無理にたくさん食べる必要はなさそうです。(※1,5,6)
梅干し
「疲れたときにはクエン酸が多く含まれている梅干しを食べると良い」と耳にしたことがある方も多いはず。
しかし、現時点では、ヒトの有効性について信頼できる十分なデータが見当たりません。そのため、クエン酸と疲労の関連には研究者の中でもさまざまな意見があり、その効果を断言することはむずかしいと考えられます。
しかし、梅干しのような酸味をもつ食べ物は、食事のアクセントになります。食欲低下しているときには、活用したい食材ですね!(※1,7)
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
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