ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

「高カカオチョコレート」とは

高カカオチョコレートと普通のものでは、原料のカカオが含まれている割合が違います。普通のチョコレートのカカオ含有量は30~40%程度であり、カカオが70%以上含まれているものが、高カカオチョコレートだと定義されています。

高カカオチョコレートには、カカオ由来のポリフェノールが豊富です。このポリフェノールの作用をもとに、健康維持に役立つことが期待されています。(※1,2)

高カカオチョコレートを食べるメリット

高カカオチョコレートのメリット

  1. 抗酸化作用による老化対策
  2. 血圧の上昇を抑える
  3. 便秘対策ができる

抗酸化作用による老化対策

前述したように、高カカオチョコレートにはカカオ由来のポリフェノールが多く含まれているというメリットがあります。ポリフェノールは抗酸化作用があり、体内で活性酸素を取り除くはたらきがある成分です。

活性酸素が細胞を傷つけると、シミやしわをはじめとする老化現象を引き起こすおそれがあります。そのため、ポリフェノールが豊富な高カカオチョコレートを食べると、老化対策につながりますよ。(※2,3)

血圧の上昇を抑える

カカオ由来のポリフェノールが豊富な高カカオチョコレートを継続して摂ると、血圧の上昇が抑えられることが明らかになっています。血圧が上がる原因はさまざまですが、そのひとつとして血管の壁に起こる炎症が挙げられます。

炎症によって血管が狭くなると、血圧が上昇しやすくなります。カカオ由来のポリフェノールを摂ると血管壁の炎症が軽くなり、血管が広がって血圧低下につながることが期待できますよ。(※4)

便秘対策ができる

高カカオチョコレートには、カカオ由来のたんぱく質であるカカオプロテインが多く含まれているというメリットがあります。カカオプロテインは消化されにくく、大腸まで到達する成分です。便の量を増やしたり、腸内の善玉菌を増やしたりする作用が期待されています。

実際に、高カカオチョコレートを食べると、排便の量や回数が増えることが明らかになっています。便秘気味の方にぴったりのチョコレートです。(※5)

高カカオチョコレートのデメリットや注意点

脂質やカフェインが多い

さまざまなメリットがある高カカオチョコレートですが、一般的なものより高脂質・高カロリーなので、食べ方に気を付けましょう。脂質を摂り過ぎると、体内に中性脂肪として蓄えられ、肥満につながるおそれが。

また、高カカオチョコレートを一般的なものと比べると、カフェインが約2.3~4倍ほど多いという特徴があります。カフェインを過剰摂取すると下痢やめまい、不眠などの体調不良を引き起こす場合があり、注意が必要です。(※1,6,7)
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