ライター : muccinpurin

製菓衛生師

元パティシエです。年に3〜4回東南アジアを旅して現地の食に触れ、料理を勉強するのがひそかな趣味。再現レシピや、料理の基本系の記事をメインに執筆しています。 お料理YouTube始めま…もっとみる

日本でも大ブーム中のバクテーを本場で!

Photo by muccinpurin

専門店や映画の題材に取り上げられるなど、東南アジアの注目グルメとしてトレンドになっている「バクテー(肉骨茶)」。 骨付きのスペアリブをじっくりと煮込んだバクテーは、マレーシア在住の中国人最愛のおふくろの味的グルメです。 今回は、そんなバクテーを本場のマレーシアで味わってきました。クアラルンプール随一の名店「新峰肉骨茶」の味を実食レポートいたします♪

マレーシアのバクテーは薬膳が決め手!

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「新峰肉骨茶」があるのは、市内一の繁華街「ブキッ・ビンタン」駅から10分ほど歩いた中華料理店が並ぶ一角。 数多くのガイドブックで紹介され、超が付くほど有名な店なので、地元の中国人と観光客でいつも賑わっています。赤い看板が目印ですが、迷っていても「バクテーはこっちだよ!」と、お店の人が案内してくれるので、迷わずたどり着けますよ。

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たっぷりの漢方を使うのがマレーシアバクテーの特徴。新峰肉骨茶のイチオシメニューが「肉骨茶生骨煲(special Bak Kut Teh)」(写真上)です。その茶色いスープの見た目から、通称 “黒バクテー” とも呼ばれています。 新峰肉骨茶では、シンガポールスタイルの“白バクテー” も味わえます。同じバクテーでも、味わいがまったく違うので、食べ比べするのも面白いですよ。 さらに今回は、スープなしの「乾肉骨茶(Dry Bak Kut Teh)」(写真下)も食べてみました。日本ではまだあまり提供しているお店はありませんが、メニュー写真からもおいしそうなのが伝わってきますよね。

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マレーシアバクテーの特徴は、たくさんの漢方が使われていること。食事が終わったあとにもらえるティッシュの内側に、漢方の数々が紹介されていました。 「大蒜=にんにく」「桂皮=シナモン」「黒棗=なつめ」など全部で10種類。さすが中国が生んだ料理、これらの組み合わせで深い味わいに仕上げるんですね。

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食べる前に準備したいのが、こちらの調味料。 テーブルに刻んだニンニクと赤唐辛子が準備してあるので、小皿に取ってしょうゆを足しておきます。 バクテーを付けて、味変を楽しめるよう工夫されているんです。

漢方でサラッと食べやすい「マレーシアバクテー(special Bak Kut Teh)」

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「肉骨茶生骨煲(special Bak Kut Teh)」2~3人分 46RM(約1,200円)
まずは定番のマレーシアバクテーから。土鍋でアツアツが届くのでやけどには注意してくださいね。大振りのスペアリブが4~5本入ってボリューム満点!これで2人は十分食べられそうです。 種類が多すぎてケンカしあうのでは……と思われたスープの味も、実際食べてみるとしっかりとまとまっているんです。シナモンの甘い香りに、にんにくの旨み。さらに胡椒のピリ辛も奥の方に感じます。かなり深いですね……。

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スペアリブは手で持って豪快にかぶりつきましょう。じっくりと煮込まれているのでやわらかく、脂もぷるんぷるん!バラ肉でかなり脂が付いた肉も、漢方のおかげでもたれることなく食べられます。 もともと中国からマレーシアにやってきた労働者が、スタミナをつけるために誕生したといわれるバクテー。だから豚のボリュームも、漢方の味わいも計算され尽くされています。

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この日は夕方出かけたので、残念ながら揚げパン(油条:ヨウティヤオ)は売り切れ。本来であれば揚げパンをスープに浸して食べるのがおいしいので、かなり残念でした。 バクテーを頼むときには、スチームライスと揚げパンを合わせるのがお約束。スープの味を楽しんだら、レンゲですくったごはんをスープに浸して食べます。 これがまた、スープだけで食べるのとはひと味もふた味も違うんです。スチームライスの名の通り、蒸したお米はパサッとしているのが特徴。そのままだと、日本のごはんを食べ慣れている私たちには味気なく感じますが、スープに浸すにはこのぱさぱさ感が最高なんです。サラッとした薬膳雑炊といった感じです。

胡椒のピリ辛がクセになる「シンガポールバクテー(special Bak Kut Pepper Soup)」

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「胡椒生骨煲(special Bak Kut Pepper Soup)」2~3人分 46RM(約1,200円)
一方のシンガポールスタイルは、白くてちょっぴり濁ったスープが特徴的。 実はシンガポールでバクテーを食べたときは、小さな丼に入ってきてスープがなくなったら無料で継ぎ足してくれたんですが、このお店は土鍋に並々と継がれてくるのでおかわりの必要はなさそうです。 こちらも2~3人で充分楽しめます。

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シンガポールバクテー(手前)とマレーシアバクテー(奥)
シンガポールバクテーは、にんにくと白胡椒の辛さが決め手。皮付きのにんにくを丸ごと何玉も加え、じっくりと煮込んで作られるシンガポールバクテーは、パンチが効いていてごはんが進む、すすむ! 刺激的な白胡椒の風味は、食欲のない朝やお酒を飲んだ後の〆としてもとても食べやすく、マレーシアバクテーとはまた違う味わいで、食が進みます。 同じバクテーなのに、スパイスや漢方使いでこうも変わるのかと、交互に食べながら感心しきりでした。

濃い味が初めての体験!「ドライバクテー」

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「乾肉骨茶(Dry Bak Kut Teh)」2人分 44RM(約1,180円)
日本ではほとんど食べられるお店がないですが、初めて食べてハマったのが「ドライバクテー」。その名の通り、バクテーには欠かせないと思われたスープがないのには驚きました……。 それでもこのドライバクテーがまた、シンガポールスタイルにもマレーシアスタイルにもなくて、絶品だったんです。

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味わいは、日本で言う角煮を濃くしたイメージです。詳しい調味料はわかりませんが、とろみのある中国醤油をベースに、漢方も少量入っているような……。 さらに特徴的なのは、唐辛子が入っているところで、ピリ辛味でお酒やごはんが欲しくなります。 今回は2人で来店して3種のバクテーを頼んだのでさすがに食べきれませんでしたが、事情を話せば持ち帰れるのでご安心を。1人1種類くらいで満腹なので、何種類も食べたかったら大人数でいくことをおすすめします♪

バクテーブームのさらなる加速を確信!

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バクテーはすでに何度も食べてきましたが、日本でのブームを受けて改めて味わってみると、感じ方がまた全然違いました。日本人が大好きな豚肉を使い、漢方の力で脂を食べやすくする調理法。さらににんにくや白胡椒といったスパイスで食欲を刺激され、食べればスタミナが付く。 中国料理の奥深さと、多国籍国家・マレーシアが生み出したバクテー。これから日本でもさらにブームが過熱するのを改めて実感しました。日本でも専門店ができたり、無印良品では冷凍のバクテーが味わえます。ぜひ、バクテーの魅力を感じてみてくださいね。 味が気に入ったら、お店特製のバクテースパイスをお土産にどうぞ♪
※レートは2019年3月25日現在、1リンギット27円で計算しています。 ※記事の内容は、公開時点の情報です。記事公開後、メニュー内容や価格、店舗情報に変更がある場合があります。来店の際は、事前に店舗にご確認いただくようお願いします。

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