ライター : macaroni 編集部

Today's Foodie

阪下千恵/料理研究家・栄養士
外食大手企業、無農薬・有機野菜・無添加食品などの宅配会社を経て独立。現在は、書籍、雑誌、企業販促用レシピの開発、HP、テレビ等の料理レシピ作成、食育関連講習会など幅広く手がける。自身の共働き、子育て経験を生かした再現性の高いレシピが人気で、お弁当からおもてなし、料理の基本、ダイエット本まで著書多数。大田区久が原の自宅にて、1回から参加できる少人数料理教室主催。

“質”と“格”を揃える。

Photo by macaroni

働くママに寄り添ったレシピで人気を集める、料理研究家の阪下千恵さん。会社勤めの傍ら、家事や育児に奮闘してきた自身の経験から、「昨日より少し生活が楽になる」ライフスタイルの提案を信条としています。 そんな阪下さんの食器選びもまた、ストレスがかからない極端にベーシックなもの。 「我が家には、食器を買うときのルールがあります。それは、“丈夫で・食洗機にかけられ・収納しやすい”かどうか。これに当てはまらないものは、基本的には使っていません。やはり、生活の中で少しでも不便を感じてしまうと、ストレスの原因になってしまいますから」 そういう阪下さんですが、社会人になりたての頃は丁寧な暮らしに憧れを抱いていたといいます。しかし、忙しい日々の中で「きれいごとだけで料理はできない」と痛感。少しでも手間を減らそうと日々模索する中で、もうひとつの品選びの基準となる「アイテムの“質”と“格”を揃える」という考え方なのだそう。 「昔は、おしゃれな雑貨屋さんで買ったお皿や、高級な洋食器メーカーの品を購入していた時期がありました。でもそれって、すべてが同じブランドで揃っていないと素敵に見えない。わたしのセンスでは、個性が立ったものを組み合わせて使い回すのは難しいと思ったんです。 そこで考え出したのが、食器の『質』と『格』を揃えること。材料や見た目の質感、値段やブランドなどの格式に統一性をもたせるんです。 それにはまず、ベースとなる食器を決めることが肝心。基準さえ定まってしまえば、その延長線上で遊び心を加えたとしても全体が調和するんです。このルールでのスタイリングを意識すると、シンプルなコーディネートがしやすくなり、料理を乗せる食器に迷うこともなくなります」 果たして、阪下さんの言う「質と格が揃ったアイテム」とは、どのようなものなのか。早速、ご本人のコメントとともに最愛の7点をご紹介していきましょう。

1.【皿】イッタラ「ティーマ・ホワイトシリーズ」

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「ふだん使いのメインのお皿として、『イッタラ(iittala)』のベーシックな白皿を愛用しています。イッタラと『アラビア(ARABIA)』って、同じ北欧食器メーカーだからか、厚みとか質感がどことなく似ているんですよね。だからテーブルに一緒に並べても違和感を感じない。どちらも質と格が揃った、我が家になくてはならないお皿です。 ティーマシリーズの中にもいろいろな種類のアイテムがあるので、買い足すときもトーンを揃えやすいんですよね」

2.【皿】アラビア「パラティッシ・パープル・プレート」

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「アラビアのパラティッシは、華やかな絵柄と“楽園(パラディッシ)”という名前に惹かれて使い始めました。我が家の食器は、食器洗浄機で洗えるものを中心に集めているんですが、その基準に当てはまっていたのも購入の理由です。 こちらは朝ご飯用のお皿と決めていて、一番出しやすい位置にしまって毎日使っています。ティーソーサーはちょっとした小皿としても使い回せるすぐれもの。どちらもリムがなく、乗せるものを選ばないので重宝してます」

3.【皿】アラビア「トゥオキオ 20cmプレート、26cmプレート」

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「トゥオキオは夕飯用の定番皿として大活躍。イッタラとブランドの系統も一緒ですし、同じ食卓に並べても違和感が全くないんです。さらに和食器、カフェ風のおしゃれなお皿とも合うので、本当にコーディネートがしやすい。そういう意味で、質と格が揃っているアイテムだなと日々実感しています」

ITEM

アラビア「トゥオキオ 20cmプレート」

¥1,790〜

サイズ:20cm

※2018年5月26日時点 価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpおよびshopping.yahoo.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。

ITEM

アラビア「トゥオキオ 26cmプレート」

¥2,750〜

サイズ:26cm

※2018年5月26日時点 価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpおよびshopping.yahoo.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。

4.【茶碗】ロールストランド「スウェティッシュグレーズ」

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「以前はごく一般的なごはん茶碗を使っていましたが、収納のしやすさや洗いやすさから、『ロールストランド(Rorstrand)』のこちらを使いはじめました。洋食器として売られていたんですが、我が家ではふだん使いのお茶碗として愛用しています。ほかの食器と色の系統も合わせているので、全体の統一感も出ますし、買い足しもしやすいんです」

5.【お椀】銘木椀

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「紹介しているものの中では、こちらは唯一の食洗機非対応。汁物が最高においしいそうに見えることと、子供もこれで食べると『お味噌汁がおいしく感じる!』と言ってくれたことから特別枠として使っています(笑)。 主賓ラインナップは小・中・大とあるんですが、『中』がうちにはちょうどよいですね。具沢山な野菜のお味噌汁をよくつくるので、大きさとか質感がうちにあっている感じです」

6.【箸】益子色のもの

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「ショップでお箸を探していたときに、偶然見つけて購入したものです。益子色ならではの陶器のような風合いが印象的で、先端がキュッと細くて使いやすいですね。もちろん食洗機もOK。 下の子供が使っている短めのお箸は、最近買い換えたもの。それまでファンシーなお箸を使っていたんですが、どうしても食卓の雰囲気が変わってしまうのが嫌で(笑)。色味のトーンも揃っていますし、何より統一感が崩れないのがお気に入りですね」

7.【グラス】デュラレックス「プリズム」

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「『デュラレックス(DURALEX)』のプリズムは、1個300円とお手頃な値段にも関わらず、とにかく丈夫なので長年愛用しています。デュラレックスだとピカルディシリーズが有名ですが、プリズムの方が割れにくい印象ですね。食洗機にも入れられますし、レンジにも使用できる最高のグラスです」

こだわらないのが、こだわり。

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合理性ばかりを追求しても、そこにワクワクはない。お気に入りを使ったときの高揚感を知っているからこそ、「質」と「格」を揃えるという落とし所を見出せた。その理由には合点がいきます。 なぜ阪下さんは、徹底して“頑張りすぎない方法”を発信し続けるのか?その意味を訊ねてみると、ご自身の体験を交えながらこう答えてくれました。 「知人や料理教室の生徒さんからよく話を聞くんですが、いわゆる“丁寧な暮らし”ができない罪悪感に苦しむ人がけっこう多くて。みんな一生懸命頑張っているのに、なんだろうその罪悪感?って思っていて。わたし自身もそういう経験をしていたので、そんな風に思わなくていいんじゃないかなって。肩の力を抜いていこうって。そう思ってほしいんです」 くしゃっとした笑みを浮かべながら、「だから、こだわらないのがこだわりなんです(笑)」と阪下さん。終始自然体で朗かに語るその姿に、ありのままを受け入れ、あるがままに生きようとする人生観を垣間見た気がしました。
文・構成・写真/山川俊行(macaroni編集部)

書籍情報

ITEM

おいしすぎてほめられる! 料理のきほんlesson

¥1,320〜

単行本:207ページ 出版社:新星出版社(2017/2/27)

※2018年6月1日時点 価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpおよびshopping.yahoo.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。

ITEM

作りおきのやせるお弁当389

¥1,430〜

単行本:207ページ 出版社:新星出版社 (2018/2/20)

※2018年6月1日時点 価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpおよびshopping.yahoo.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。

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