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3つの代表作はこう使う
小澤さんの代表作「ブロンズしのぎ」「粉引」「輪花皿」について、作陶にかける想いや、小澤さんオススメの使い方を教えていただきました。
1. 「ブロンズしのぎ」は旬の野菜やお魚に。
「ぐるぐる」の名前で、多くの方々が親しんでくださっているブロンズしのぎ。何パターンもしのぎの柄を試しているうち、ななめに入れてみたところ、縄文土器のような力強さが出たので、これでいこうと決めました。アースカラーの土色なので、旬のお野菜を使った煮物などをぜひ合わせてみてください。
2. 「粉引」はワンプレートご飯に。
色合いや質感を求道者のようにこだわる作家が多い「粉引」。私は、純白ではなく、きなりの白さの粉引を作っています。その色も、一つひとつ同じように仕上げているようでも、少しずつニュアンスが異なります。これは、さまざまな作品を作った際の残土を使っているから。ぜひ、色との出会いを楽しんでいただきたいです。
粉引はワンプレートの要望が多いので、作ることが多いですね。私自身も、ワンプレートご飯によく使っています。切り干し大根やお漬物、佃煮などを、ちょこっとずつのせてみてください。
3. 「輪花皿」はままごとのように楽しんで。
淡黄、翡翠、すみれ、ゆかり、ブロンズの5色で作っている輪花皿は「#輪花三姉妹」「#輪花四姉妹」などのハッシュタグをつけてそろいで使ってくださる方が多いですね。何枚か並べると、ままごとのようで可愛らしいと思います。大きさの違うものを重ねてみるのもおもしろいいですね。
ワンプレートのテーブルに一輪あるだけでポイントになるので、ちょっとしたおかずや余り物などをのせて使ってみてください。
使い手との交流も大切にしたい。
最後に、Instagramを通したファンの方々との交流について、お聞かせ下さいました。
「自分が作った器を使ってくれている方々が全国にいらっしゃるというのは、なんだか不思議で、とてもありがたいことです。Instagramは皆さんからの感想がダイレクトに届く場所で、大切にしています。地方へ行くのも大好きで。事前に展示会の宣伝をすると、『小澤さんここのお店おいしいからぜひ行ってみて〜』ですとか、みなさんから情報をもらえるのもとてもうれしくて。
反対に、私からは作陶の様子や窯出しの瞬間を写真や動画で発信することで、作家の私しか知らない、物づくりの過程をお見せできたらと思っています。はじめは深い意味はなかったんですが、こんなに地道で単純な作業なんですよと知ってもらったり、ワクワクや緊張、うれしい瞬間を皆さんと共有したり。見せびらかしたいなーという気持ちもありますね(笑)
展示会やクラフトフェアなどで全国を回り、各地の方々とお会いして、お話しするのが私の人生だと思っています。まだまだ行ったことのない所が沢山あります。これからも、沢山の方々とお話ししていきたいです」。
次回の作家さん
次回ご紹介する作家さんは、小澤基晴さんの作家仲間であり、和歌山県で「焼締め」に情熱をかたむける平岡 仁さん。会社員から作陶家へ転向された経験を持ち、今や「使えば使うほど育つ器」で多くの器ファンを魅了しています。Instagram上では「#バンシャク部」でも有名です。テーブルの印象を引き締める、キリッと男前な作品作りの秘密とは?
文・構成/出口菜津実(macaroni編集部)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。
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