ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

パスタとスパゲッティの違い

同じ意味で使われることが多いパスタとスパゲッティ。ですが、無意識に使い分けていませんか?細くて長いのがスパゲッティで、平べったい麺や短いものがパスタ。または、お店で食べるちょっぴりオシャレなものはパスタで自宅で食べるのはスパゲッティなど。 最近では、パスタという呼び方が一般的になってきましたが、昔はスパゲッティという呼び方が主流でした。ですが、これらの違いは時代によるものだけなのでしょうか。形や太さでいい分けるのは、あながち間違いではないようですが、実際のところ真実はどうなのか気になりますよね。今回はいまさら聞けないスパゲッティとパスタの違いについて、徹底解説します!

「パスタ」とは

パスタの定義

まずは、パスタについて調べてみましょう。実は、パスタの定義は実に広く、イタリア料理においては小麦を加工して練った食品全般を指しています。有名なところでいうと、今回解説するスパゲッティはもちろん、マカロニもパスタの仲間です。 小麦のなかでも、デュラム小麦のセモリナ(粗挽き粉)を使ったものが最も質が良いとされています。日本のスーパーでもパッケージに「デュラム小麦」と記載されたものを見かけますよね。本場イタリアでは、日本以上にさまざまな形のパスタがあり、その数なんと600以上。名前を覚えるだけでも大変そうですね。また、毎年のように新作のパスタが発表され、その数は年々増え続けているんだとか。

パスタの種類はいろいろ

パスタには大きく分けると、ロングパスタ、ショートパスタ、そしてどちらにも分類されないものの3種類に分けられます。また、それぞれに乾燥タイプと生タイプがあり、用途に応じていろいろ使い分けられています。 ロングパスタの代表的なものにはスパゲッティ、カッペリーニ、フェットチーネなどがあります。長さは通常25センチに決まっており、太さや形状でそれぞれ名前が付けられています。 一方で、ショートパスタは、マカロニやペンネなどを指します。蝶や貝などの形を模したものがあり、変わったものを見つけるのも楽しいですね。最近では、ディズニーのキャラクターの形をしたものや、ハロウィン時期にはジャック・オ・ランタンの形をしたものなど見た目でも楽しめるものが増えています。 そして、上記以外に分類されるものとしては、シート状のラザニアやじゃがいもやほうれん草などの野菜練りこんだニョッキなどがあります。

「スパゲッティ」とは

スパゲッティ定義

一方、スパゲッティはパスタの一種で、なかでもロングパスタに分類されます。JAS規格(日本農林規格)では「太さが1.2mm以上2.5mm未満のロングパスタ」と定義づけされています。なかでも、2mm前後のパスタを、一般的にスパゲッティと呼んでいます。日本では、意外とざっくりとして、1.5mmでもパスタと呼ぶ場合もありますが、本場イタリアでは、より狭く規定されています。
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