ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

中華料理に欠かせない!八角

魚介の旨みがぎゅっとつまった調味料や香辛料が欠かせない中華料理。香ばしい香りは食欲をかきたてられますよね。なかでも、中華料理や台湾料理に欠かせない「八角」をご存知ですか? 家庭料理では豚の角煮に使われることが多く、少し入れるだけでも風味が良くなります。今回は、特徴的な形をした八角はどのようなスパイスなのか、名前の由来や味、効果などご紹介します。

果実を乾燥させた「八角」とは

八角とは、中国原産の「トウシキミ」という木の果実を乾燥させたもののことをいいます。日本ではあまりなじみがなく、中国南部やインドで主に栽培されています。8つの角をもった星形をしているため、八角と呼ばれるようになったといいます。 別名はスターアニスとも呼ばれ、お菓子や杏仁豆腐のトッピングなど幅広く使われています。 中国では、日本の七味唐辛子のようにどこの家庭でも常備されている代表的な調味料ですが、実は八角はとても繊細。乾燥させているとはいえ、湿気や高温に弱く、一度に大量に購入してもダメにしてしまうため、本場中国では使う分だけ少しずつ購入されるそうです。 ただ、香りが強すぎるため使う分量や料理を選ばなくては大失敗してしまうという難点も。代表的なものは「豚の角煮」ですが、お肉料理全般と相性が良いようです。調理の際は少しずつ入れて様子をみてくださいね。

別名「スターアニス」の由来

別名「スターアニス」とも呼ばれている八角。そもそも八角という名前がついたのが、八つの角を持っていること、断面が八角形だったことが由来です。それが星形にも見えることから、欧米を中心にスターアニスという名前が普及していったそうです。

八角って、どんな味?

中国料理に使用されると聞くと、スパイシーなイメージを持つかもしれませんが、八角はほのシナモンを凝縮させたような、独特な甘い香りがします。味は甘みと苦みがあり、好き嫌いがわかれるスパイスでもあります。 割ったり砕いたりすると味や香りが強くなるため、淡白な味わいの料理やお肉料理の臭み消しなどにおすすめ。ただし少量でも香りが強いため、入れすぎには注意が必要です。

シナモンとの違い

アップルパイやシナモンロールなど、甘いものに欠かせないシナモン。シナモンは、クスノキ科の植物の皮を乾燥させたもので、主に熱帯地方で生産されています。シナモンと間違えられることが多い八角ですが、実際のところどう違うのでしょうか。 まず、使っている部分が異なります。シナモンは木の皮を乾燥させているのに対し、八角は種子。どちらも強い香りが特徴なのですが、シナモンの方が甘みがあり、八角の方がスパイシーさが残ります。それため、シナモンがお菓子に向いているのに対し、八角はクセのあるお肉料理など適した料理も異なります。

山椒との違い

うなぎにかけるとおいしい山椒。ピリッとしたスパイシーさと独特の香りが食欲をかきたててくれますよね。 山椒はミカン科の植物で、乾燥させて実をすりつぶして使用します。レシピを見ていると、「八角がなければ山椒」という記載もあり、何が違うのか混乱してしまう方も多いのではないでしょうか。 こちらは好みや個人の味覚によっても異なりますが、山椒は舌にのせた際に、ピリッとしびれるようなスパイシーさがあるのに対し、八角はそれほどでもありません。どちらも中国料理に欠かせない調味料で、加えることで香り高くなりますよ。
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