ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

お気に入りのカップが茶渋で台無し

朝起きた時、仕事場で、寝る前など、何かと使う機会が多いマグカップ。特に、温かい飲み物を飲む習慣がある人は、お気に入りのマグカップを使ってティータイムを楽しんでいるのではないでしょうか。 しかし、使えば使う程付いてくる茶渋。毎日ちゃんと洗っていても、いつの間にかスポンジでは落ちない頑固な汚れとなり、せっかくの楽しみも半減してしまうなんてことも。 茶渋がマグカップや湯のみに付く原因は、ステインと呼ばれる成分にあります。ステインは人体には影響はありませんが、茶渋がついたままのマグカップを使うのは、気持ちのいいものではないですよね。今回は、そんなスポンジでは取れなくなってしまった頑固な茶渋の取り方と、予防策についてご紹介します。

漂白剤より塩がおすすめ!

マグカップなどにこびりついた茶渋は、食器用洗剤などを使って擦り洗いしても、なかなか落ちませんよね。そんな時は、漂白剤を使ってきれいにしようとする人が多いのではないでしょうか。 漂白剤は、1時間ほど漬け置きしておくだけで、頑固な茶渋をきれいに落としてくれます。また同時に殺菌もしてくれるので、簡単に使えて便利と言えますよね。そんな漂白力と除菌力に優れた漂白剤ですが、デメリットもいくつかあります。 ・金属製のものには使用しない  金属製のものに使っても有毒ガスなどが発生することはありませんが、錆の原因になるので、使用しない方が良いでしょう。 ・ツンとした臭いがある 漂白剤が手についてしまうと、ツンとした臭いが取れなくなってしまうこともあります。不快感を伴うので、できれば使いたくないという人もいらっしゃるのではないでしょうか。 ・洗い流すときは手袋をつける面倒がある  素手で直接漂白剤に触ると手にヌルヌル感が残ったり、手荒れの原因になったりするため、それらを避けるために手袋する方も多いかと思います。

塩を使った洗い方

漂白剤は簡単で便利だけど、コップは口をつけるものだし、出来れば人工的なものは使いたくないと思っている方や、取り扱いがちょっと面倒と思ってる方におすすめしたいのが、塩を使った洗い方です。 どこの家庭にもある普通の塩で、簡単に茶渋を落とすことができます。塩が研磨剤の役割を果たし、擦るだけできれいにしてくれるのです。そしてその他に、漂白剤にはないメリットもたくさんあります。 ・塩はもともと口に入れるものなので安全 ・嫌な臭いがない ・漬け置きしたりする必要がないため、時間の短縮になる ・取り扱いの面倒がない ・経済的 ・いつもキッチンに置いてある ・手荒れしにくい 正しい手順をマスターして、茶渋が気になったらいつでも気軽に落としてしまいましょう。 [手順] 1. 茶渋がついている部分にひとつまみの塩をふりかけます。 2. 水で湿らせたスポンジで擦ります。 3. 茶渋がとれたら洗い流します。 人体に無害な塩ですが、手や指に傷がある場合は、かゆみが発生したりする可能性があるので、ゴム手袋などをはめる方がいいかもしれません。

身近な「7つ」を使った茶渋の取り方

塩を使った洗い方以外にも、おすすめしたい方法がいくつかありますのでご紹介します。どれもキッチンによくあるもので簡単にできますので、ちょうど塩が切れてしまった時などの代用として、ぜひ試してみてください。

柑橘類の皮でこする

みかんやレモンなどの柑橘類の皮に含まれているリモネンという成分には、消臭効果と汚れを落とす効果があります。 柑橘類の皮の内側に塩をつけて、茶渋のついている部分を擦りましょう。擦る時に、皮を押しつぶし、出てきた汁を使いながら擦ると効果が上がります

重曹水につける

重曹は粒子が細かく研磨作用がありますので、頑固な茶渋もきれいに落とせます。漂白剤が使えない、金や銀などの金属製の装飾がある食器にも使えますし、消臭効果もあります。 コップの底が隠れるくらいの量の重曹を入れます。そこに熱湯を注ぎ入れ、しばらく置いておきます。お湯が冷たくなったら、スポンジ等で優しく擦り、水で洗い流します。 重曹にはいくつか種類がありますが、掃除用の重曹ではなく、食品用の重曹の方が粒子が細かいので、器を傷つける心配もなく安心して使えます。
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