ライター : ☆ゴン

成型肉とはどんなもの?

肉の細かい端材で作る加工食品

肉は食品表示法により、生鮮食品と加工食品に分けられます。牛や豚、鶏など同じ畜種の肉を切ったものは、違う部位が混ざっていても生鮮食品。また同一畜種なら冷凍しても、ひき肉にしても生鮮食品です。ただし違う畜種の合い挽き肉は、加工食品に分類。(※1)

一方、肉の加工食品にはハム・ソーセージ類のほか、成型肉と呼ばれるものがあります。成型肉とは、枝肉を精肉加工する際に出る端肉などをやわらかく処理し、圧着して固めたものです。牛肉ではサイコロステーキ、羊肉ではラムロールが代表的な商品。(※1)

かつては外食産業で、リーズナブルな価格のステーキといえば、ほとんどがこの成型肉を使用していたそうです。

生鮮食品と成型肉との見分け方

成型肉を店頭で販売することはあまりない

成型肉を小売りすることはまれで、おもに外食産業に卸売りされます。その場合でも景品表示法で、成型肉と明記が必要です。また食品添加物にアレルゲンが入っている場合は、その旨の表示を義務付け。そのため、販売している商品のラベルを見ればすぐに判別できます。(※1,2)

レストランやホテルなどの外食店の場合は

以前は加工肉を、ステーキやビーフのメニュー名で提供していましたが、景品表示法で問題ありと判断。現在は、脂肪注入肉にステーキ、成型肉にビーフの名を使用する場合、飲食店のメニューであっても明記することが決められています。以上の理由から、いまはほぼ誤認する心配がありません。(※1,2)

成型肉やそのほかの加工肉の食感と味わい

すでに紹介したように成型肉は、精肉加工した際に出る牛こま肉や端肉、内臓肉などを圧着して作ります。内臓肉といっても、ハラミと呼ばれる横隔膜が大半なので、おいしさは文句なし。筋も軟化処理して押し固めるため、やわらかい肉質が魅力です。

また脂肪注入肉とは、国産の経産牛や外国産の赤身肉に、剣山のような数百本の針で和牛の脂を注入したもの。そのため本来は硬い肉質の牛肉が、やわらかくジューシーな味わいの肉に変身します。

これらの作業はすべて機械化され、冷凍して出荷するので衛生管理は万全。普通の牛肉より価格がリーズナブルなので、やわらかい加工肉を消費者も賢く活用したいものですね。

成型肉を食べるときの注意

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