白桃と何が違う?意外と知らない「水蜜桃」の全容に迫る

どこかで耳にしたことがあるという人も多い「水蜜桃」。日本では桃のいち品種や、桃全体の代名詞として使われているようですが、実は桃の原産地である中国では、ちょっと違った意味になることもあるんだとか。今回はそんな水蜜桃の旬や歴史についてご紹介しますよ。

2019年3月25日 更新

ライター : ニコライ

グルメライター。スイーツやお店の紹介、コラムまで食に関することは幅広く書いていこうと思います。日本酒が好きで飲み歩きも多いこの頃。旅行先のカフェに行くのも好きです。どうぞ宜…もっとみる

日本初の白桃「水蜜桃(すいみつとう)」とは?

日本の初夏に欠かせない果物である、モモ。そんな桃にはいろいろな種類や呼び方がありますが、そのうちのひとつが「水蜜桃(すいみつとう)」です。 白桃の一種で、ほどけるようなやわらかさと蜜を思わせるみずみずしさが特徴。数あるモモの中でも歴史のある品種なんですよ。まずは、日本に水蜜桃が伝わってきた頃の歴史から振り返ってみましょう。

「水蜜桃」の原産とその歴史

「水蜜桃」の原産地は、中国西北部の黄河上流とされています。明治時代、日本に輸入された水蜜桃種のモモは酸味が目立つもので、シロップ漬けにして食べていたようです。 モモ自体は弥生時代には伝わっていましたが、当時は実のしっかりした「黄桃」が一般的でした。鎌倉時代には水菓子として愛され、今の品種よりも甘みが少なかったのだそう。当時はスイーツというよりも、健康食品や観賞用として親しまれていたとも言われています。

「水蜜桃」の産地と旬の時期

大陸から渡ってきた水蜜桃は、国内では福島や長野県など、降水量の少ない盆地で作られることが多い品種です。一般的な白桃と同じ7〜8月に実り、みずみずしい味わいを楽しめます。収穫したあとにすぐにむにゃっとやわらかくなってしまうので、保存がむずかしく早めに食べならないのも特徴です。

白桃種のモモのオリジナル

明治に輸入されてからというもの品種改良が重ねられ、甘みややわらかさに富んだ品種が生まれていきます。現代の日本で親しまれている白桃のほとんどは、水蜜桃系のモモを改良して生まれたものなんですよ! 水蜜桃そのものも品種改良が進み、現在ブランド品として並んでいるものは明治のものよりも甘くみずみずしい、高級品として扱われています。

「水蜜桃」の呼び名にはいろいろな意味がある

みずみずしく甘みの強い水蜜桃。"葉がくれに 水蜜桃の えんじ色かな"というように、モモが実りを迎える初秋の季語にもかぞえられています。 この「水蜜桃」という呼び名は、たんに明治時代に輸入されてきた品種をさすだけでなく、さまざまなものに対して使われているんですよ。

高級な白桃をさす「水蜜桃」

明治の日本に伝わってきてから、さまざまな白桃種のオリジナルとなった「水蜜桃」。このことから、いくつかの白桃種のことを「水蜜桃」と呼ぶことがあります。この呼び方は、白鳳や川中島白桃など特に品質の高いモモに対して使われることが多いです。スーパーでも目にする白桃は、ただの「モモ」「白桃」と呼ぶのが適切なんですね。
Photos:4枚
白い器に置かれた水蜜桃
器いっぱいに盛り付けた、くし切りの水蜜桃
ガラス瓶に入った水蜜桃のシロップ漬け
ネットが付いている水蜜桃
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