ライター : macaroni 編集部

監修者 : 竹内 弘久

杏林大学医学部付属病院 外科医

暑いときに眠く感じるのは「熱中症」のサイン?

竹内先生:
「体の中の熱を外に出すことができず、体内に熱がたまってしまう状況を“熱中症”といいます。熱中症の症状はさまざまですが、そのうちのひとつに眠気があります。実は、熱中症が進行したときに現れる危険なサインなんです。

この記事では熱中症の原因や症状を詳しくご紹介しますが、症状の感じ方には個人差があります。体調に異変を感じた場合は直ちに医療機関を受診しましょう」

眠気は危険信号。熱中症のサイン

症状

  1. めまい・頭痛
  2. 吐き気
  3. 倦怠感
  4. 眠気
熱中症の初期の症状として、めまいや頭痛があげられます。そのほかにも吐き気をもよおしたり、体がだるい……といった倦怠感を感じたりすることも。

そして最後に眠気です。実は眠気は、熱中症の症状としては最後に出てくる「意識障害」に当たるんです。熱中症の疑いがあって眠気を訴えていたら、危険な状態であるということになります。意識障害が進めば問いかけにも反応しなくなるため、早急な対処が必要です。(※1,2)

熱中症の疑いがあるときの対処法

熱中症の対処法

  1. 日陰や涼しい場所に移動する
  2. 首、脇、足の付け根を冷やす
  3. 水分・塩分を補給する
熱中症の疑いがあるときは、ただちに風通しの良い日陰や涼しい場所に移動してください。衣服をゆるめ、冷たいタオルや保冷剤などで首、脇、足の付け根を冷やしましょう。

加えて水分・塩分の補給が必要です。スポーツドリンクや経口補水液などを活用して水分補給をしてください。(※2,3)

熱中症対策のポイント・注意点

ポイント・注意点

  1. 十分な睡眠とバランスの良い食事をとる
  2. 入浴、睡眠後の水分補給も忘れずに
  3. アルコールでは水分補給にならない

十分な睡眠とバランスの良い食事をとる

熱中症は、日頃の生活習慣とも密接に関係しています。とくに睡眠不足の状態は、熱中症を引き起こしやすくなるので注意が必要です。

熱中症対策には、十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事が基本です。暴飲暴食や過度な飲酒も避けてくださいね。(※1)

入浴後、起床時の水分補給も忘れずに

家の中だからといって熱中症にならないわけではありません。最近は室内で熱中症が起こるケースも非常に多くなっています。

とくに風呂や洗面所は熱がこもりやすく、長時間いると熱中症になるおそれもあります。また、2階建ての家であれば、上の階ほうが温度が高く、昼間に気温が上昇したときは熱がこもっている確率が高いため、注意が必要です。朝起きたときも体の水分が不足している状態です。

お風呂上がりにはコップ1杯の水を飲む、就寝時にはそばに水分を置いておくなど、日頃から意識的に水分を摂るようにしましょう。(※1,4,5)
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