試飲で気持ちが悪くなる。次々と立ちはだかる壁

山田さん 試作品を飲みながら、本物のマヨネーズも食べ進めていたので、とにかくそれが辛くて……。メーカーさんも私たちも具合が悪くなりながら、開発を進めました。

最初のサンプルを試飲したとき、ちょっと甘くてデザート感が強かったのです。飲みやすいとは思いましたが、本物のマヨネーズを飲んでいるような商品にしたかったので、さまざまな調整を続けました。

マヨネーズの酸味の重要性に気付く

「マヨネーズ風味シーズニング」と呼ばれる材料を増やすと、マヨネーズの味自体は強くなりますが、一方で入れすぎるとスパイス感も強くなってしまいます。このシーズニングのスパイス感を抑えつつ、マヨネーズらしさを作り出すことにとても苦労しました。

試作を重ねて本物のマヨネーズを食べるうちに意外と酸味が強いということに気づき、酸味をつけつつシーズニングを増やすというところに着地しました。このバランスをとりながら微調整して、絶妙な塩梅を見つけるのに尽力しましたね。

賛否両論!SNSの反響を受けて感じたこと

Photo by macaroni

ーー発表段階から注目を集めていましたが、発売後のSNSは相当ざわついていましたね。この大反響を受けて、開発者としてどう感じましたか?

多くの人に手に取ってもらえたことが何よりも嬉しい

山田さん 発売前から反響があったのはとても嬉しかったですし、「飲んでみよう」と多くの人に手に取ってもらえたのは開発者としては大変嬉しく思っています。

発売後は、「飲めない」「おいしくない」などのマイナスな意見も多く、期待して買った人の期待に添えなかったのは、残念でした。しかし、なかには「私は好き」「これいける、4本買った」という人も一定数居て、この商品をかわいがってくれている人も居るんだなと……。そういう声にはとても救われました。

実は「トマトジュース」で割って飲むのもおすすめ

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ーーもちろん、「飲むマヨ」はそのまま飲むために開発されたと思うのですが、アレンジをするとしたら、おすすめの飲み方はありますか?
山田さん トマトジュースと合わせるのがいいかもしれません。トマトの青臭さや酸味がやわらいで、とても飲みやすくなります。冷やしトマトを食べているような味を楽しんでいただけると思いますよ。トマトジュースが多いほうがおすすめですが、割合はお好みで!

どこまでも「マヨネーズ味」を追求。熱意が生んだ傑作

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決して曖昧なラインで止めず、マヨネーズの味を再現することに熱意をもって突き進んだ結果、誕生した「飲むマヨ」。開発担当者の山田さんのお話を聞いて、裏側の苦労を知ることができました。

また、筆者もトマトジュースで割って飲んでみましたが、冷やしトマトにマヨネーズをかけて食べているような味わいに感動……!好みは分かれそうなものの、トマトジュースの角がとれて、ごくごく飲み進められました。

まだ挑戦していないという人も、すでに飲んだことのある人も、開発の経緯に思いを馳せて味わってみてはいかがでしょうか。
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