きのこを洗う理由

一方、場合によっては洗ったほうがよいきのこもあります。ここからは、洗うべききのこの判断基準とその理由をご紹介します。

きのこを洗うほうがよい場合とは?

天然のきのこ

道の駅や物産館などで、貴重な天然きのこが販売されていることがあります。もし手に入った際には、ぜひ水洗いを。味も香りも強く格別においしいといわれる天然もののきのこですが、衛生管理された菌床栽培きのことは違い、自然環境の中で汚れや虫が付着している可能性があります。

天然きのこは目に見える泥汚れやほこりを洗ったあと、「虫出し」という工程が必要です。ボウル1杯程度(約1Lほど)の水に小さじ2〜3杯の塩を混ぜ、きのこを15分ほど浸しましょう。付着物が浮いてきたら、すすいでよく水気を拭き取り作業完了です。まいたけのように形が複雑なきのこは、少し長めに浸けて様子をみてくださいね。

粘りの特性を持つきのこ

粘りのある膜に覆われたなめこは、ぬめりの中の汚れを落としにくいため、水洗いがおすすめです。また白い胞子やおがくずが付着しやすい生きくらげも、洗ってから使うことが推奨されています。

生で食べるきのこ

生食可能なマッシュルームは、洗う・洗わないの意見が特に分かれるきのこのひとつ。ほかのきのこ同様、洗うとせっかくの味や風味が逃げてしまい、食感も水っぽくなるため、おいしさを優先するなら洗わない選択をしましょう。

ただ生で食べることの安全性を高めたい場合は、サッと水洗いしてしっかり水気を拭き取って使用する方がおすすめです。

きのこの基本的な洗い方と注意点

風味や栄養をできるだけ損なわないよう、きのこが水に触れる時間は短く、手早く作業することが鉄則です。表面をサッと流水できれいにしたら、水気をしっかり拭き取ります。また、水に濡れると劣化しやすくなってしまうため、調理の直前に洗い、すぐに使用することがポイントですよ。

注意点として、水溶性の栄養を多く含むきのこは、長時間水にさらしたり、しっかり水に浸すような洗い方はNGです。天然きのこの虫出し作業以外、いかに手早く洗うかが、おいしさや栄養を保つコツ。また強くこすったりゴシゴシ洗ったりすることも、食感を損なう原因になるため避けましょう。

きのこの種類別の洗い方や下準備

しいたけ

石づきを切り落とし、湿らせたキッチンペーパーで傘や軸の汚れをやさしく拭き取ります。内側のひだの汚れは、小さめのブラシで掻き出すように落とすと作業しやすくおすすめです。
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