ライター : よしみけ

保育園調理師/元パティシエ/薬膳コーディネーター

子供の野菜嫌いはいつから?原因は?

「赤ちゃんのころは好き嫌いなく食べていたのに、最近野菜を食べてくれない」、そんな経験はありませんか?子育ての悩みの上位に入る食事の問題。実は野菜嫌いは子供のわがままではなく、しっかりと理由があります。

なぜ野菜嫌いになるのか?それを知ることで、食事の時間がぐっと楽しくなりますよ。本記事では、現役保育園調理員が実際の経験をもとに、疑問を解消していきます。

※本記事でご紹介する原因がすべてではありません。あくまで一例として参考にしてください。

2歳ごろから自我が芽生える

子供は1歳を過ぎると、少しずつ自我が芽生え始め、自分で選ぶことを覚えてきます。「イヤイヤ期」と言い換えればイメージがしやすいかもしれません。ごはんやお肉に比べると、野菜は苦手なものが多いため、野菜を避ける機会が多くなります。

子供は「食べなくていい」と認識すると、手を付けにくくなります。毎日食べるきっかけを作ることが大切です。(※1)

満腹中枢が発達してくる

満腹中枢とは、「お腹いっぱいになったと教えてくれるサイン」のことです。3~4か月頃から発達し、徐々にできあがり、4~5歳ごろには完成すると言われています。

満腹中枢が発達していくと、目の前にあるものを際限なく食べることがなくなり、食べる量を調整していきます。好きなものを先に食べ、野菜を残す機会が増えることで、野菜嫌いとなるケースがあります。(※2,3)

緑の野菜が嫌いになる3つの理由

子供の苦手な味覚

味覚には、甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の五味がありますが、酸味・苦味は毒や異物を感知するための味覚です。苦味の強いピーマン、酸味の強いお酢などは、繰り返し食べ、慣れる必要があります。

小松菜やピーマンなど、緑の野菜には苦味の強いものが多いため、嫌いな子供が多いです。(※4)

嫌な思い出

野菜を食べてほしいため、無理強いさせて食べさせてしまった経験はありませんか?子供の好き嫌いは、学習によっても左右されます。

安心できる・いつも食べているなど、楽しい思い出があれば好きになることを「安全学習」と言う一方、食べたあとに体調が悪くなった・悲しいなど、嫌な思い出があれば嫌いになることを「嫌悪学習」と言います。

味や見た目以外にも、環境によっても好き嫌いが左右されるので、環境作りはとても大切です。(※4)
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