ライター : よしみけ

保育園調理師/元パティシエ/薬膳コーディネーター

見た目は似ているデコポンと不知火の違い

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ヘタが飛び出したような特徴的な見た目のデコポンと不知火。見た目はそっくりですが、デコポンのほうが甘くて高級なイメージがありますね。実際どういう違いがあるのでしょうか?本記事では、2つの違いについて徹底比較してみました。

デコポンと不知火は一緒の仲間

実はデコポンと不知火(しらぬい)は同じ品種です。「清美オレンジ」と「ポンカン」を掛け合わせた品種が「不知火」です。不知火のなかでも、一定の基準をクリアしたものを「デコポン」と呼びます。同じ品種と分かれば、見た目が似ているのも納得ですね。

では、一体どんな基準をクリアしたものをデコポンと呼ぶのでしょうか?

デコポンになるための基準

デコポンと呼ばれるためには、3つの基準をクリアする必要があります。まずは、糖度13度以上の甘さで、かつ酸度1.0度以下のものを指します。糖度と酸度が保証されているため、当たり外れが少ないという口コミも多いです。

もうひとつの条件は、上記の条件をクリアした上で「熊本県果実農業協同組合連合会が許諾したJA」から出荷することです。糖度や酸度の基準をクリアするだけでは、デコポンとして出荷できません。

デコポンは地域によって名称が違う

不知火の糖度・酸度の基準がクリアしていても、JAを通さずに出荷された場合はデコポンと名前を付けることができません。そのため、地域によっては別の名称で呼ばれていることもあります。

愛媛県では「ひめぽん」、徳島県では「ポンダリン」、広島県では「キヨポン」など、地域限定の愛称です。JA以外から出荷されても、品質も高くおいしいものはたくさん出回っています。

おいしいデコポン(不知火)の3つの見分け方

選び方のコツは3つです。外皮に張りがあり、色が濃いもの。そして、手に取った時にずっしりと重みを感じるものを選びましょう。ヘタが飛び出ていると形はきれいですが、見た目は味に影響しませんので、好きな形を選んで大丈夫です。

外皮がしわッとなっていたり、ふかふかした感触のものは、時間が経って鮮度が落ちている可能性があります。外皮が濃いものは熟している証拠、ずっしりと重たいものほど、果汁が多くジューシーな味わいです。外皮・色・重さの3つをチェックしましょう。

デコポン(不知火)の保存方法

12月から3月の寒い時期に収穫されるデコポン(不知火)は、直射日光の当たらない冷暗所に保管しましょう。

湿気の多い場所もカビの原因になるため、常温で保管するのが心配な方は、冷蔵庫で保管するのがおすすめです。そのまま入れると乾燥しやすいため、ポリ袋に入れて野菜室に入れましょう。

大量に余って食べきれないときは、冷凍保存も可能です。その際は、外皮を剥いて袋に入れてから冷凍庫に入れましょう。
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