ライター : 小田中雅子

ライター

レストランから温泉まで!埼玉で人気の「サイボク」とは?

Photo by 小田中雅子

「サイボク」の歴史は、1946年、“近代養豚の父”と呼ばれた創業者・笹﨑龍雄氏が作った小さな牧場から始まります。「食で人々の幸せに貢献する」という熱い想いで事業を始め、やがて50年以上という歳月をかけ、「ゴールデンポーク」と「スーパーゴールデンポーク」というブランド豚が生まれ、そのおいしさが人々を魅了しました。

優れた血統の豚を愛情こめて育むだけではなく、多くの人にそのおいしさを知ってもらいたいと、1975年に牧場内に誕生したのが6坪のミートショップ。このショップを皮切りに野菜販売所、レストランなどが次々とオープンします。

Photo by 小田中雅子

サイボク園内マップ。とにかく広い!
その後、豚を飼育している牧場は、より良い環境を求めて宮城県に移転。その跡地、東京ドーム2個半という広大な敷地内にはミートショップ、レストラン、アスレチックエリア、天然温泉といった施設が作られます。

遊んで、食べて、買い物をして一日中楽しめると年間400万人近くが訪れる大人気スポットとなりました。

サイボクの施設一覧

施設名特徴
ミートショップ・手作りパン工房ブランド豚、ゴールデンポークや工場直送のハム・ソーセージ類、
できたてのお惣菜などが買えます
レストランサイボク新鮮な食材を生かした料理がズラリ!
店内は洋食コーナーと焼肉大ホールがあります
楽農ひろば地元の契約農家直送の採れたて野菜が並びます
カフェテリア「ホッとんドッグ」「ハムナゲット」など
手軽に食べられる軽食がそろいます
キッチンその場で焼いた熱々のスペアリブなどを
テイクアウトできます
温泉館「天然温泉 花鳥風月」露天風呂や足湯などがある日帰り温泉施設
レストラン花鳥風月温泉館内にあるレストラン。ゴールデンポークを使った
和風御膳や麺類がいただけます
サイボクの森10種の遊具がある「アスレチック」とのんびりくつろげる「リラックス」の
2つのエリアがあり、家族みんなで楽しめます。

行列必至!クラシカルな雰囲気のレストラン

Photo by 小田中雅子

レストラン入口。デザインのモチーフはドイツの古城だそう
「サイボク」でぜひ訪れたいのが「レストランサイボク」。「ミートショップ」「楽農ひろば」に続いて1992年にオープンした、「サイボク」園内でも歴史のある施設です。飲食施設のなかで一番規模が大きく、バスツアー客の利用もあります。

ヨーロッパにある洋館のような外観はクラシカルで、大人も落ち着ける雰囲気があります。店内に入ると、目に飛び込んでくるのは、欧州国際食品品質コンテストで賞をとったトロフィーの数々。サイボクのハム・ソーセージは1997年から本場欧州のコンテストに挑戦し続け、高い評価を得ています。

獲得した金メダルの数は1000個以上。本場お墨付きの味を楽しめるとあって胸が高まります。

Photo by 小田中雅子

焼肉大ホール。天井が高く開放感がいっぱい
レストラン内は、洋館のダイニングルームのようなインテリアの洋食コーナーと、天井が高く、木をふんだんに使ったログハウス風の焼肉大ホールに分かれています。

席数は、洋食コーナーは64席、バーベキューエリアは220席。席数があるとはいえ、週末になるとオープン前から行列。お昼時は1時間近くの待ち時間が発生するほどの人気ぶりです。

「レストランサイボク」で食べたいおすすめメニュー3選

そんなレストランでいただけるのはとんかつやポークステーキといった洋食メニューと、豚肉と野菜を盛り合わせたバーベキューセットなど。洋食メニューはどちらでも楽しむことができます。

いずれもサイボク自慢のゴールデンポークとその加工品が楽しめるものばかり。なかでもおすすめメニュー3選をご紹介しましょう。

あふれる肉汁に酔いしれる「ロースとんかつ」

Photo by 小田中雅子

単品 1,630円(税込)
一番人気はゴールデンポーク(GP)を使った「ロースとんかつ」。ほかに、数量限定のスーパーゴールデンポーク(SGP)を使ったトンカツがあります。

ちなみにGPとSGPの違いは豚の血統によるもので、SGPには黒豚の血統が入っているのだそう。サシが入り、きめ細かな肉が特徴ですが、GPより飼育に時間も手間もかかるため、希少なお肉なんです。

とんかつの特徴は、素材の味を最大限に生かすため塩コショウをせず、肉をたたかないこと。肉の繊維を壊さずに揚げるので、肉の中にジューシーなうまみが閉じ込められたままです。

Photo by 小田中雅子

肉と衣がしっかり密着し、パン粉が立った衣は料理人の職人技
運ばれてきたとんかつを見て、その分厚さに驚かされます。ハフハフと口に運べば、歯でサクッと噛み切れるやわらかさ。かみしめるとジューシーで、旨みいっぱいの肉汁がじわじわとあふれ、なんとも瑞々しい肉にうっとりします。

とんかつに合わせるのはサイボクオリジナルのソース。野菜と果物を中心に作ったというソースはほんのりとした甘みがあり、品の良い豚肉の味わいに寄り添うかのようです。

このソース、付け合わせのキャベツにかけるのもおすすめ。シャキシャキのキャベツに甘みとコクを与えてくれて、キャベツをいくらでも食べられます。

豚肉のうまさに圧倒される「GPロースセット」

Photo by 小田中雅子

1人前 1,980円(税込) 冷凍していないという鮮度抜群の肉はきれいな淡いピンク色です
とことん豚肉のおいしさを味わいたい人には、バーベキューセット「GPロースセット」がおすすめ。ロース肉と肩ロースのふたつの部位と野菜の盛り合わせ、ウインナー2種がセットされています。

Photo by 小田中雅子

焼く前に豚の背脂をひきます。濁りのない真っ白な色は新鮮な証
肉質の高さを実感するのが、鉄板に引く油に豚の背脂を使うこと。この背脂を焼くことで、肉や野菜にコクが出て、さらに旨みが増します。

Photo by 小田中雅子

立ち上る香ばしい香りが食欲をそそります
香ばしい匂いに誘われて、まずはタレを付けずに肉の味を確かめます。硬いイメージがある肩ロースもやわらかく、思わず「甘い!」という言葉がでてきます。脂身もサラリと口の中で溶けていき、後味さっぱり。食べた後の余韻までおいしさを感じられます。

用意されている焼肉のタレもサイボクのオリジナル。豚肉のおいしさを邪魔しないように、塩分やスパイスの効かせ方が控えめ。肉の旨さをひきたてくれる名脇役です。

肉も野菜も大満足のメニューで、家族で鉄板を囲めば笑顔がこぼれることまちがいなし。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ