ライター : pomipomi

webライター / 料理研究家

中華麺をゆでたら鍋が黒くなる…。なぜ?大丈夫?

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中華麺をゆでたら、鍋が黒くなってしまったことはありませんか?またそんなとき「なぜ?」「もう戻らないの?」「使い続けて大丈夫?」と、疑問や不安を感じた経験はないでしょうか?

日清食品や明星食品にも問い合わせがあるようで、公式サイトの「よくあるご質問」に同じような内容が掲載されていました。理由や解決方法も載っているので、本記事では詳細をお届けしますよ。

人体への影響は心配なし!黒ずみも手入れ次第で解決

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「日清食品グループ」の公式サイトには「中華麺を鍋でゆでていたら、鍋が黒くなってしまいました」との質問が寄せられており、下記のような回答が掲載されています。
これはアルマイトやフッ素樹脂などの表面被膜加工が劣化した家庭用のアルミ鍋や、鍋焼商品に使われる簡易アルミ鍋で起こりやすく「アルミの黒変化現象」と呼ばれています。とくに中華麺やこんにゃくなどのアルカリ性の食材を煮ると黒変化しやすいようです。
軽金属協会様より発行の「アルミ調理器具ガイド」に次のような解説があります。
黒変化はアルミと水とが反応を起こし、水酸化アルミをつくって表面に付着することが主な原因です。この物質がさらに水の中のミネラル分等 (カルシウムや鉄など)と複雑な作用をして、アルミの表面に固着して黒く見えてしまいます。このように水や調理物に含まれる成分によるものですので、人体への影響を心配する必要はありません。

黒変の取り除き方は、輪切りにしたレモンの切り口で黒変部を丹念にこする方法と、水とリンゴの皮を入れて煮沸する方法などがありますが、完全にはとれない場合もあります。どうしても取りたい場合はクレンザーやスチールたわしで落としてください。黒変化を落とした後は再び黒変化しやすいので、米のとぎ汁に入れて10~15分煮沸します。そうすると表面に薄い皮膜ができて黒変化が起こりにくくなります。ただし、アルマイトに比べると非常に薄く弱い皮膜で短期で再度黒変化しますので定期的にお手入れすることをおすすめします。

出典: faq.nissin.com

「明星食品」も「調理後のアルミ鍋のお手入れ方法は?」という質問に対し、以下のように回答しています。
アルミ鍋の変色は、中華麺に使われる「かんすい」のアルカリの作用によるものです。

元来、アルミは酸やアルカリに弱く、アルカリの作用でアルミは水分と反応して水酸化アルミになります。この水酸化アルミが水分中のミネラル(カルシウムや銅等)と複雑な化学反応を繰り返すことで黒く変色して見えるようになります。水酸化アルミは人体に無害なのでそのままにしていても問題はありません。できてしまった黒ずみは輪切りにしたレモンでこすったり、リンゴの皮や芯を水に入れて15分程度沸騰させると、それらに含まれる酸が黒ずみを取ってくれます。これでも完璧に落ちない場合は、クレンザーやスチールたわしで根気よく取ってください。

(引用-生活知恵袋)

出典: faq.myojofoods.co.jp

「アルミの黒変化現象」「化学反応」「アルカリの作用」……と、何やら複雑な原因があるようです。とりあえず人体には影響がないとのことなので、安心した人も多いことでしょう。

また黒ずんだ鍋も、きちんと手入れをすればどうにかなる様子。完全に落とすのは根気がいりそうですが、解決方法があることを知れただけでも、ショック度が違いますよね。

黒くなってもとりあえず安心。余裕があれば手入れしよう

ふだん愛用している鍋が黒くなってしまったら、残念かつ心配に……。しかし「そのままにしていても問題ない」とのことなので、一旦は安心ですね。

とはいえ調理器具はやはり、きれいに使い続けたいもの。余裕があるなら、メーカーの回答通りに手入れをしてみるとよいでしょう。
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