ライター : shoko

管理栄養士 / パティシエ

ささみの食べ過ぎには注意が必要?

ささみはヘルシーなイメージからたくさん食べた方がよいと思っている方もいるかもしれません。しかし、ささみだけでは補いきれない栄養素も多く、食べる量によってはたんぱく質やプリン体を摂り過ぎるおそれがあります

ささみばかり極端な量を食べるような食事方法は避け、適量を心がけることが大切です。(※1,2)

ささみは食べ過ぎるとどうなる?

食べ過ぎによるデメリット

  1. プリン体の摂り過ぎになる
  2. 栄養バランスが悪くなる
  3. たんぱく質の摂り過ぎになる

プリン体の摂り過ぎになる

ささみは可食部100gあたりでエネルギーは98kcal、脂質は0.8g。たんぱく質が23.9g含まれることから低エネルギー、低脂質でたんぱく質のよい摂取源であると言えます。その一方で、プリン体は153.9mgと内臓を除いた肉類のなかでは多いほうです。

「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」によると、ささみを一日に約260g以上食べると食品からのプリン体の摂取を制限している方の一日の目安量を超えるため、人によっては注意が必要です。(※1,2,3)

栄養バランスが悪くなる

ささみは低エネルギー・低脂質でたんぱく質を豊富に含みますが、食物繊維やビタミンA・C・E・Dなどほとんど含まれない栄養素もあるのが特徴です。

エネルギーやたんぱく質、脂質の量だけに注目し、ヘルシーだからと言ってささみだけの食事にすると栄養バランスが崩れて必要な栄養素が不足するため注意しましょう。(※1)

たんぱく質の摂り過ぎになる

たんぱく質は摂取されると分解されてアミノ酸となり、肝臓に運ばれますが、その際に体にとって有害な尿素が腎臓を経て排出されています。そのため、たんぱく質を過剰に摂取すると腎臓の負担が大きくなり、腎機能に障害が起きる場合があるので注意が必要です。

また、たんぱく質や脂質が中心の食事をしていると悪玉菌が腸内に増えてしまいます。腸内細菌は肥満や生活習慣が原因となる不調と密接な関係があることから、善玉菌を優勢にすることが大切です。(※4,5)

一日あたりのささみの目安量

一日に必要なたんぱく質量とは

日本人の食事摂取基準によると、一日のたんぱく質の推奨量は18~64歳の男性が65g、65歳以上の男性が60g、18歳以上の女性が50gです。ダイエット中に無理な食事制限をしている場合や、食べる量が減ってしまう高齢者は不足するおそれがあるため、気をつけましょう。

不足すると、若い女性の場合は卵巣機能の低下や低出生体重児のリスク、高齢者の場合は運動器の障害や虚弱のリスクを高めるため注意が必要です。(※6,7)
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