ライター : 朝戸尚子

管理栄養士 / webライター

たんぱく質を摂りすぎると体に悪いって本当?

肉や魚、卵、豆類に多く含まれるたんぱく質は筋肉や臓器を構成するほか、さまざまな機能を維持するうえで欠かせない栄養成分です。

ただしたんぱく質を摂りすぎると体に悪い影響をもたらす可能性があるので、摂取量には注意が必要です。具体的なデメリットや適量について具体的にみていきましょう。(※1,2)

たんぱく質の摂りすぎによるデメリット

たんぱく質の摂りすぎによる体への影響

  1. 腸内環境が悪化する
  2. 肝臓や腎臓に負担がかかる
  3. 尿路に結石のできるリスクが高まる
  4. カロリーの摂りすぎによって太る

腸内環境が悪化する

動物性のたんぱく質の摂りすぎによって体内で吸収されなかったたんぱく質は、腸内で悪玉菌のエサになります

悪玉菌が増えると腸内細菌のバランスに影響を及ぼし、食中毒菌や病原菌による感染の危険性が高まったり、発がん性を持つ物質が多く作られたりと悪影響があるので、腸内バランスを保つことが大切です。(※2,3)

肝臓や腎臓に負担がかかる

摂取したたんぱく質が余ると、分解されて窒素となり体の外に排出されますが、その過程では肝臓や腎臓のはたらきが欠かせません。

たんぱく質を過剰に摂取すると肝臓や腎臓にかかる負担が大きくなり、内臓の疲労を引き起こすおそれがあるので気を付けましょう。(※2)

尿路に結石のできるリスクが高まる

尿路に結石ができる要因といえばシュウ酸の摂りすぎというイメージがありますが、たんぱく質の摂りすぎも原因のひとつです。

たんぱく質の摂りすぎは尿中のカルシウム排泄量を増加させるほか、結石を抑える要因であるクエン酸の尿中排泄量を減少させます

結石は再発しやすいことが知られているので、過去に結石になったことのある人は特に注意しましょう。(※4)

カロリーの摂りすぎによって太る

たんぱく質を豊富に含む食品はカロリーが高い傾向にあります。たんぱく質を積極的に摂取しようとするあまり、カロリーの摂りすぎにならないように注意が必要ですね。

食品を選ぶ際は脂肪分の少ない食品を選ぶようにしたり、調理の際は油を使い過ぎないようにしたりするよう意識しましょう。(※2)
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