ライター : shoko

管理栄養士 / パティシエ

糖質制限がおすすめなのはどんな人?

糖質制限はもともと血糖値に異常が見られる方向けに、欧米で認められた食事療法のひとつとして、日本でも注目が集まっているものです。

血糖値の異常は病気と判定されている人だけに限らず、食後の血糖値だけ異常に高くなってしまう食後高血糖の方にも見られます。原因としては糖質の摂り過ぎや、糖を代謝するときに必要な「インスリン」の効きが悪くなってしまうことなどです。

糖質制限をすると肥満の対策になり、血糖値のコントロールに役立ちます。(※1,2,3)

糖質制限のときに玄米がおすすめな理由

玄米がおすすめな理由

  1. 血糖値が上がりにくい
  2. 食べ過ぎ対策になる
  3. 腸内環境を整える
  4. ビタミン・ミネラルが摂れる

血糖値が上がりにくい

玄米に含まれる食物繊維は血糖値を上がりにくくするはたらきをもちます。玄米はグリセミック指数と呼ばれる、食後の血糖値の上昇速度を表すGI値が白米より低く、食後高血糖になりにくいとされます。

また、玄米に含まれるγ-オリザノールという成分はインスリンの分泌を促進し、血糖値を上げるグルカゴンというホルモンの分泌は抑制する作用もあることから、血糖値のコントロールに適した食品です。(※4,5,6,7)

食べ過ぎ対策になる

玄米は消化されにくい特徴をもつことからゆっくりよくかんで食べることが大切です。よくかんで食べると食事の量が少なくても満腹のサインが脳に伝わりやすく、食欲が抑えられると言われ、糖質制限中の食べ過ぎを抑えるのに役立ちます。

同時に内臓脂肪の分解も促す物質が脳内ではたらくため、肥満対策としてもおすすめです。(※8,9)

腸内環境を整える

玄米に含まれる食物繊維は人の消化酵素では消化されず、小腸を通過して大腸まで届く成分です。腸に届いた食物繊維は便の体積を増やす材料となり、大腸内にいる腸内細菌に利用されて、その菌を増やしてくれるはたらきをもちます。

糖質制限中は糖質だけでなく食物繊維を含んだ炭水化物ごと制限してしまう場合があるため、食物繊維が不足しないように注意が必要です。玄米を食べることで食物繊維を補えば、便秘対策と大腸内の環境を整えることに繋がります。(※4,5)

ビタミン・ミネラルが摂れる

米は精製度が低いほど栄養価が高いと言われる食品です。玄米は米から籾を取りのぞいた状態を指します。玄米は外側から表皮、果皮、種皮に覆われ、内側には胚乳とぬか、胚芽で構成されます。

玄米は白米よりもビタミンB群、ビタミンE、鉄、カルシウムなどのビタミンやミネラルが多く含まれるのが特徴です。なかには栄養価の高い胚芽の部分を残した胚芽玄米や、玄米を発芽させた発芽玄米も流通しています。(※4,8)
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