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八十八夜(はちじゅうはちや)とは?いつ?
立春から数えて88日目にあたる日のことを「八十八夜」と呼びます。暦上では夏となり、この頃になると霜が降りなくなるため、種まきなどの農作業を始める目安とされています。「夏も近づく八十八夜~♪」と童謡でも歌われるように、茶葉の新芽を摘む「茶摘み」にも、もっとも適した時季です。
八十八夜は新暦・旧暦に関わらず、毎年5月2日前後。その年が平年か閏年かによって日付が変わります。この先3年の八十八夜は下記のとおりです。
八十八夜は新暦・旧暦に関わらず、毎年5月2日前後。その年が平年か閏年かによって日付が変わります。この先3年の八十八夜は下記のとおりです。
2022〜2024年までの八十八夜
- 2022年:5月2日
- 2023年:5月2日
- 2024年:5月1日
立春から数えて88日目になった理由は?
「八十八夜」は、二十四節気や五節句とは別に、季節の移ろいの目安とするために設けられた「雑節」と呼ばれる暦日のひとつです。立春から88日を数えるこの日は、数日後に二十四節気の「立夏」を控えて種まき・田植え・茶摘みなどの大事な農作業をおこなうころ。昔の人々はその時季をわかりやすく周知するため、「八十八夜」と名付けたのです。
八十八夜に摘んだ新茶(一番茶)を飲むと、一年間無病息災に。
4月下旬から5月上旬にかけて、つまり八十八夜のころに摘み取った新芽でつくられるお茶を「新茶」または「一番茶」と呼びます。
これ以降に摘まれる茶葉は、その順番によって「二番茶」、「三番茶」と名付けられます。新茶は一年を通して作られるお茶のなかでも、品質がよく、高値がつくもの。
新茶の原料となる初摘みの新芽には、前年の秋から少しずつ蓄えられたカテキン、アミノ酸(テアニン)、ビタミンCなどの養分がたっぷり含まれています。日本では古くから、このお茶を飲むとその年を無病息災で過ごせると言われているんですよ。
また、日本では昔から初物や旬のものが福を呼ぶ縁起物とされていることも、理由のひとつといえるのではないでしょうか。(※1)
これ以降に摘まれる茶葉は、その順番によって「二番茶」、「三番茶」と名付けられます。新茶は一年を通して作られるお茶のなかでも、品質がよく、高値がつくもの。
新茶の原料となる初摘みの新芽には、前年の秋から少しずつ蓄えられたカテキン、アミノ酸(テアニン)、ビタミンCなどの養分がたっぷり含まれています。日本では古くから、このお茶を飲むとその年を無病息災で過ごせると言われているんですよ。
また、日本では昔から初物や旬のものが福を呼ぶ縁起物とされていることも、理由のひとつといえるのではないでしょうか。(※1)
八十八夜の食べ物・行事食は?
同じ雑節であっても節分や彼岸とは異なり、八十八夜には、特に決まった食べ物や行事食はありません。しかし、初夏を代表するお菓子の「若鮎」や端午の節句でおなじみの「柏餅」や季節の和菓子などと一緒に味わうと、日本の四季をより一層身近に感じることができておすすめです。
名前の由来は?幸運を呼ぶと言われる「八」の字とは?
「八十八夜」の名の由来は、単に立春から88日目という数字上の意味だけにとどまりません。日本では昔から末広がりの形をした「八」の字は福を招くものといわれ、「八」がふたつ重なる「八十八夜」はさらに縁起がよいものとされました。
さらに「八」「十」「八」の字は組み合わせると「米」の字になることから、農業に従事する人々にとっては特別な意味を持つものだったといえるでしょう。
さらに「八」「十」「八」の字は組み合わせると「米」の字になることから、農業に従事する人々にとっては特別な意味を持つものだったといえるでしょう。
八十八夜には、なぜ「夜」がつくの?
明治5年(1872)年以前の日本では、現在採用されている新暦(グレゴリオ暦、または太陽暦ともいう)ではなく、月の満ち欠けの周期を基準とした旧暦(太陽太陰暦)が使われていました。
「八十八夜」という言葉は夜を基準とした旧暦の時代から使われていたため、「88日目=八十八夜」になったと伝えられています。
「八十八夜」という言葉は夜を基準とした旧暦の時代から使われていたため、「88日目=八十八夜」になったと伝えられています。
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