ライター : 今野 直倫

JSFCAコーヒーソムリエ / バリスタ

コーヒーの種類を解説。淹れ方や味わいの違いを知ろう!

コーヒーの起源は諸説ありますが、コーヒーが日本で飲まれるようになったのは江戸時代から明治初期頃。江戸時代の日本は、外国の文化があまり入ってこなかったと言われていますが、海外との貿易を唯一行っていた長崎県出島からコーヒーが日本に入ってきました。当時は独特の苦味があるコーヒーはあまり定着しなかったと言われています。

その後日本が開国し、文明開花の時代になるとコーヒーは少しずつ広まっていき、日本人にも愛される飲み物として定着していきました。

今ではさまざまな種類のコーヒーが楽しめますが、「コーヒーは好きだけど実はあまり深く知らない」「どんな味か分からなくていつも同じものを頼んでしまう」という人は多いのではないでしょうか。

この記事ではバリスタである筆者が主なコーヒーの種類を分かりやすく解説します。違いを知ればコーヒー選びがより楽しくなること間違いなしです!

ざっくりと伝える!コーヒー豆の種類

まず、コーヒー豆の栽培には気温、雨量、日照など、条件が厳しく、どこでも栽培できるわけではありません。主に赤道を挟んだ南北25度の地域で栽培されており、そのエリアをコーヒーベルトと呼びます。大きく分けると、ケニアやエチオピアなどの “アフリカ” 、インドネシアやベトナムなどの “アジア”、ブラジルやコロンビアなど “中南米” の3エリアです。

各エリアの地理条件ごとに工夫を凝らしながらコーヒー豆が栽培されており、コーヒー豆の種類は大きく分けると “アラビカ種” と “ロブスタ種” に分けられます。アラビカ種は標高900m以上の高地で栽培が好ましい、病気に弱いなど、栽培するのがむずかしいコーヒー豆です。風味が豊かで、酸味や甘味など種別ごとにさまざまな味わいを楽しめるのが特徴。喫茶店やカフェなどで飲むコーヒーはほぼアラビカ種となります。


一方ロブスタ種は、病気や害虫などに強く、低地でも栽培することができ、収穫量も多いのが特徴。苦味が強く、独特の風味があります。取引価格は低く、主に缶コーヒーやインスタントコーヒーなどに使用されることが多いです。

ドリップとエスプレッソの違い

よく聞かれるのがドリップコーヒーとエスプレッソコーヒーの違い。簡単に言うと、抽出方法が異なります。

ドリップはコーヒー粉の上からお湯を注いで抽出する方法。
道具はコーヒードリッパーとカップ、ポットさえあれば作れるので、家で手軽に淹れることができますよ。市販のドリップコーヒーは、フィルターがそのままカップにセットできるようになっているものもあります。

手軽だからといって初心者向きなだけでなく、お湯の注ぎ方や抽出時間などによって味わいが変わるのもドリップの面白いところ。よりこだわりたい人はドリッパーやポットにこだわったり、豆の種類によって味わいの違いを楽しんだりするのもおすすめです。
エスプレッソとはコーヒー粉に圧力をかけて短時間で抽出する方法。機械で圧力をかけ、少量のお湯で抽出するため、そのままの飲むと味が濃くて苦みが強いのが特徴です。

家庭用のエスプレッソマシーンでも数万円以上するものが多いのですが、機器によってはお店で出てくるようなカフェラテやカプチーノを作れたりと楽しめる幅は広がります。

ストレートとブレンドの違い

1種類のコーヒー豆で構成したものをストレートと呼びます。豆の個性を存分に感じることができ、その豆の持つコーヒーの味や香りをダイレクトに味わえるのがメリットです。


一方、数種類のコーヒー豆を混ぜ合わせて構成したものをブレンドと呼びます。さまざまな豆の個性を混ぜ合わせることで、安定した味や香りを楽しむことができますよ。ブレンドは混ぜ合わせる豆の種類や割合を自由に決めることができるので、無限に味を作り出せます。

コーヒーの種類(ドリップ→エスプレッソの順)

アメリカンコーヒー

Photo by macaroni

アメリカンコーヒーは浅煎りのコーヒー豆を使用して淹れたコーヒーです。焙煎度合いは大まかに浅煎り、中煎り、深煎りの3種類。コーヒー豆にもたくさんの種類があるので一概には言えませんが、浅煎りはすっきりとして飲みやすく、軽やかな甘みが特徴です。

カフェオレ

カフェオレはドリップコーヒーに牛乳を混ぜて作ります。コーヒーと牛乳の割合は1:1。ちなみに、同じくコーヒー+牛乳で作るコーヒー牛乳は、比率の基準がないことがカフェオレとの違いです。
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