ライター : 相羽 舞

管理栄養士

監修者 : 前川 智

長野松代総合病院ダイエット科 部長

オートミールとは?

オートミールとは、オーツ麦を加工した食品。そのままでは調理にとても時間がかかってしまうため、蒸して平たく伸ばし、ローストしたものが一般的です。グラノーラの主な材料になるほか、米のようにして食べたり、粉砕して小麦粉の代わりに使ったりする人が増えています。(※1)

GI値とは?

GI値とは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後血糖値の上がり具合を数値であらわしたものです。シドニー大学によると、グルコース(ブドウ糖)を基準として、70以上が高GI、56~69が中GI、55以下を低GIの食品であるとされています。

高GIな食品は血糖値が急激に上がり、低GIな食品は血糖値がゆるやかに上昇することを示しています。血糖値が急上昇すると血管の負担になるほか、脂肪を蓄えるはたらきをもつインスリンの分泌を高め、肥満につながりやすくなります。(※2,3,4)

GI値が高い食品を摂ると

前川先生:
「GI値が高い食品をとると血糖値が急激に上昇し、しばらくすると膵臓からインスリンが大量に分泌され、血糖値が急激に減少します。このように血糖値が乱高下する血糖値スパイクを起こすことで動脈硬化が進行してしまいます。また、血糖値スパイクは空腹を感じやすくなり過食にもつながります。

反対にGI値が低い食品では、血糖値スパイクが起こりにくいため動脈硬化は進行しづらく、空腹を感じにくくなりますよ」

オートミールのGI値は高い?低い?

GI値
オートミール55
ごはん76
玄米ごはん62
もち麦35
白パン65
うどん62
そば46
パスタ65
(※4,5,6)
オートミールのGI値は55で、低GI食品に分類されます。GI値が低い食品の特徴として、精製されていない食品や、食物繊維が豊富な食品が挙げられます。

そのため、食物繊維が多いオートミールをごはんの代わりにすると、血糖値の急上昇を抑えられるということになります。

オートミールのGI値は種類によって違う?

GI値
スティールカットオーツ(カットオーツ)48~53(低GI)
ロールドオーツ57(中GI)
インスタントオーツ76(高GI)
(※1,4,5)

スティールカットオーツ(カットオーツ)

スティールカットオーツは、オーツ麦の全粒をカットしただけのもの。かたいため、調理に20分以上かかります。プチプチとした食感になるのが特徴です。

やわらかいものよりも歯ごたえが残るような食品のほうがGI値が低くなるため、一般的なオートミールよりも低GIになります。
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