ライター : YURI

ソムリエ / チーズプロフェッショナル / Webライター

ワインには賞味期限の記載がない?

お店で販売されている大抵の商品は、賞味期限や消費期限が記載されて販売されています。皆さんは、ワインボトルをじっくり見たことありますか?実は、賞味期限や消費期限は記載されていないのです。

では、なぜ賞味期限が表記されていないのか、ワインの保存方法、飲めないワインの見分け方などを以下で詳しくご紹介していきます。

J.S.A.ソムリエ、C.P.A.認定チーズプロフェッショナル、食生活アドバイザー3級などの資格をもつ筆者。ワインの輸入会社、レストラン、ワイン教室運営などを経験したのち、現在はフリーランスのソムリエ・チーズプロフェッショナルとして活動中。主にワイン・チーズ教室やブログ、ライターにてワインやチーズ・マリアージュなどの楽しみ方を伝えています。

なぜワインは賞味期限がないの?

すべてのワインが、できたてが一番おいしいというわけではありません。ワインは、瓶の中で少しずつ空気とふれあい、おいしくなる性質をもっています。

ワインは熟成を経て変化を楽しめるお酒です。熟成できるワインだと、数十年、数百年経ってもまだおいしくなります。食品衛生法上でも、ワインはその特性から賞味期限を記載しなくてもよいと定められているのです。

しかし、賞味期限がないからといって、いつまでも熟成していていいとは限りません。次の項目で、未開封のワインの飲み頃はどのくらいまでなのか、値段やヴィンテージ別でご紹介します。

未開封ワインの飲み頃は?

〜2,000円の手軽に買えるワイン

現在では、スーパーやコンビニでもワインを購入することができます。そんな気軽に買える2,000円以内のワインは、すぐに飲むのが一番。

なぜかというと、生産者が熟成を考えて造っているのではなく、今飲んでおいしい状態にしているからです。このようなワインを何年も熟成しても、劣化していくばかりでおいしくなることは少ないでしょう。

なるべく早く、おいしい状態で飲んでくださいね。

5,000円〜のワイン

ワインショップやお酒専門店で購入した5,000以上のワインは、数年熟成してから飲むことも可能です。メーカー推薦の飲み頃は、赤ワインは約2〜3年以内、白ワインは約1〜2年以内といわれています。

また、ボジョレー・ヌーヴォーは新酒を楽しむためのワイン。フレッシュさを味わえ楽しめる、1年以内に飲むことをおすすめします。

ヴィンテージワイン

購入時すでに10年以上熟成しているワインは、飲み頃になっている場合が多いです。

しかし、ぶどう品種や造り手などによって、ヴィンテージワインも飲み頃が変化します。20年以上、100年以上熟成可能なワインもありますので、購入時に店員さんにどのくらい熟成できるか聞いてみると安心できますよ。

また高級なヴィンテージワインだからといって、もっと熟成させたらおいしくなるというわけでもありません。おいしいピークを逃さないように、飲む時期を見極めましょう。
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