ライター : 白江 和子

管理栄養士 / webライター

旨味とは?

旨味とは基本味と呼ばれる、ほかの味を混ぜても作れない味のことです。ほかに甘味、酸味、塩味、苦味があります。

身近なもので例をあげると、こんぶやかつお節などのだしの旨味のこと。旨味成分には、アミノ酸のひとつであるグルタミン酸や核酸の一種であるイノシン酸、グアニル酸などがあり、料理の味に深みを与え、食材をよりおいしくしてくれます。(※1,2)

旨味成分の種類

グルタミン酸

グルタミン酸はアミノ酸の一種。グルタミン酸の発見により、基本味に旨味が加わるようになりました。こんぶやチーズ、トマト、しょうゆ、みそなどに豊富。胃液の分泌を促進し、食欲を促すはたらきがあります。また、アンモニアをグルタミンに変えて無毒化し、排尿を促す作用もあります。(※3)

イノシン酸

イノシン酸は核酸の構成成分。かつお節のほか、鶏、豚、牛肉などに豊富です。生のかつおにもイノシン酸は含まれていますが、かつお節になると量が増えます。水分を飛ばし、煙で燻す「焙乾」や「かびづけ」などのかつお節を作る過程で増加します。(※4)

グアニル酸

グアニル酸もイノシン酸同様、核酸の構成成分です。主に干ししいたけに豊富。生のしいたけにグアニル酸はほとんど含まれていませんが、干すことでグアニル酸が生成されます。また、えのき茸は加熱すると、グアニル酸の増加が確認されています。(※5)

一覧で紹介!旨味成分を多く含む食品

グルタミン酸

どのような食材が、グルタミン酸を多く含むのでしょうか。100gあたりの含有量を見てみましょう。

・まこんぶ……1,610〜3,200mg
・パルミジャーノレッジャーノ……1,200〜1,680mg
・トマト……150〜250mg
・しょうゆ……400~1,700mg
・みそ……200~700mg

グルタミン酸は、まこんぶやパルミジャーノレッジャーノに豊富に含まれています。また、しょうゆやみそなどの調味料にも多く含まれます。(※6)
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