ごみを日光が当たる場所に放置しない

ごみ捨て場がよく日の当たる場所だったり、まとめたごみを収集日まで日が当たる屋外に置いていたりしませんか?油をペーパータオルや新聞紙、布などに吸わせて処理した場合、そんなごみの置き場には注意が必要です。

なぜなら油が染み込んだ布や紙は、高温や光にさらされると酸化が進んで熱をもち、自然発火するおそれがあるから。特に気温が高い夏場は自然発火の危険性が高まります。

対策は直射日光が当たらない場所にごみをまとめるか、油を吸わせると同時に水も適量吸わせておくこと。特に道端がごみ収集場所の場合、時間帯によって直射日光にさらされることがあるので、あらかじめペーパータオルや新聞紙に水を吸わせておくと安心ですよ。

流し台やトイレに捨てるのは絶対にNG

油をそのまま下水に流してしまうと、排水管が詰まったり悪臭が発生したりする原因に。そしてなにより、深刻な水質悪化の原因になります。

どのくらい深刻かというと、油20mlを下水に流した場合、その水を魚がすめる水質に戻すためには6,000リットルの水が必要になるほど。

軽い気持ちで少し油を流しただけで、周辺の環境に大きな影響が出てしまいます。調理後の油はできるだけきれいに拭き取り、可燃ごみとして捨ててください。

油を捨てるタイミングの見分け方

油を捨てるのが面倒だからといって、同じ油を使い続けて良いわけではありません。酸化した油を使った料理を食べると、胸焼けや気持ち悪さを感じたり、ひどい場合には嘔吐や下痢が起こったりする場合もあります。

また酸化が進んだ油は発火温度が低くなっており、火事のリスクが高まるというデメリットも。

油の再利用は3〜4回までが目安。3〜4回以下であっても、以下の特徴が表れた場合は油がかなり酸化している証拠です。

・色が濃くなった
・とろみがついてきた
・揚げている最中に泡が消えにくくなった
・鼻につくような臭いがする

このような油は再利用せず、ご紹介した方法で適切に処理して、新しい油を使ってください。

油を長持ちさせる方法はある?

揚げ物をしたあとの油は使い回しできますが、使い方によっては早く劣化したり、より長く使えたりします。揚げ物を作る順番によっても、油の持ちが変わりますよ。

一般的に揚げ物は、「野菜の素揚げ→天ぷら(野菜から魚介)→フライ→から揚げ」の順番で油が汚れやすくなっていきます。つまり、揚げ物のなかでも油を汚しにくいものから調理すれば、油の劣化が遅くなり長持ちさせられるということ。

また、使用後の油を保管しておくオイルポットも重要です。活性炭フィルターが入ったオイルポットはろ過性能が高く、細かい揚げカスや臭いを除去してくれるため、油が長持ちします。

油を正しく使い、正しく捨てよう!

油は身近にあるものを使って、簡単に処理して可燃ごみとして捨てられます。「油の処理が面倒だから、揚げ物はしたくない」という方も、少しはハードルが下がったでしょうか?

また間違った方法で油を処理すると、火事の原因になったり、水質汚染の原因になったりしてしまいます。正しく簡単な方法で油を処理して、環境を守りつつ、家庭で揚げ物を楽しみましょう!
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ