ライター : macaroni_press

「蟹-1(カニワン)グランプリ」開催

Photo by 石川県漁業協同組合

石川県漁協かなざわ総合市場と同加賀支所の2か所の市場で開催される「蟹-1(カニワン)グランプリ」では、各船が厳選した自信の1尾を活ガニとして1枚ずつセリにかけ、グランプリ(最高金額)を決めていきます。

今年のイベントでは、石川県産「加能ガニ」の最高級ブランド「輝」が、かなざわ総合市場にて初めて誕生!加能ガニのセリ史上最高額の500万円で落札され、華々しくデビューを飾りました。

「蟹-1(カニワン)グランプリ」当日の様子

加能ガニ「輝」にかける想い

Photo by 石川県漁業協同組合

かなざわ総合市場では、石川県漁業協同組合 常務理事 福平伸一郎より、加能ガニ「輝」のブランド立ち上げに至った経緯や、ブランドとしての役目、「輝」にかける漁業者への想いを発表。

「数年前からブランドの立ち上げを構想しており、今年、県内全域の底びき網漁業者で組織する県底曳網漁業連合会を発足。度重なる話し合いが行われ、ようやく実現した。加能ガニというブランドを、県下で一丸となって盛り上げ、知名度を全国的に高めていきたい。「輝」がその牽引役になるようにしたい。」とコメントしています。

厳格な審査の結果、初めての認定

Photo by 石川県漁業協同組合

エントリーした23尾の活ガニは1尾ずつ測定や記録が次々に行われ、会場は「輝」に認定されるのを今か今かと待ちわび、そのたびに緊張感が走りました。19時頃、蛸島漁港(石川県珠洲市)の漁船「第八丸一丸」の加能ガニが到着。「輝」の条件をクリアし、見事初セリにて「輝」として認定されました。

加能ガニ史上過去最高額の500万円

Photo by 石川県漁業協同組合

「輝」の初セリには、15名以上の買い人が参加。セリはいきなり40万円の高値でスタート。買い人の声が次々に飛び交い、ご祝儀相場も相まって価格はぐんぐん上昇し、500万円という加能ガニ史上過去最高額で落札されました。

「輝」第1号を手にしたのは、石川県内で旅館業を営む百楽荘で、喜びをかみしめていました。また、加賀支所でも立派な加能ガニが次々に持ち込まれ、エントリーした9尾のうち、8尾が1.5kgオーバーという状況のなか、厳正なる目利きにより惜しくも「輝」に認定されたカニはなかったものの、落札最高値は80万円もの高値となりました。

約3万もの加能ガニから生まれた奇跡の1尾

Photo by 石川県漁業協同組合

今年初日の加能ガニの全体の尾数は、29,520尾。その中でも「輝」に認定されたのはわずか1尾で、約3万分の一の確率での誕生となりました。「輝」の規格は、重量や甲羅幅などの条件のほか、すべての脚がそろっているか、身入り、キズや爪の有無、鮮度の徹底、資源管理の取り組みなども認定条件としており、ほんの一握りの上質なものだけが「輝」とされます。

今回の初セリでは、残念ながら2会場同時での「輝」認定には至りませんでしたが、この厳正な審査の中、初日に1尾認定されたことで、大いに盛り上がりました。

最高級ブランド「輝」の基準

Photo by 石川県漁業協同組合

・重さ:1.5kg以上
・甲羅の幅:14.5cm以上
・すべての脚がそろっている
・甲羅が硬く、身入りが良い
・鮮度の徹底(獲れた日をタグに記載)
・資源管理に積極的に取り組んでいる
( 法令で定める漁獲数量の上限や禁漁期間の設定、甲幅9cm以上のサイズ規制のほか、自主的管理として、 ズワイガニの禁漁期間に別の漁での混獲を防ぐため、ズワイガニ漁期外の保護区域の設定や、改良網を用 いてズワイガニが網に入らないよう工夫するなど、積極的に資源管理に取り組んでいるもの)
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