ライター : 相羽 舞

管理栄養士

ライ麦パンは糖質が低いパンなの?

糖質とは、炭水化物のうち、食物繊維を除いたエネルギー源となる栄養素です。ライ麦パンは、食物繊維が多く糖質が低いイメージがありませんか?

実際のライ麦パンの糖質量と、ほかのパンと比べた場合をくわしくみていきましょう。(※1)

ライ麦パンのカロリーや糖質量

重量カロリー糖質量
ライ麦パン(4枚切り)1枚100g252kcal47.1g
ライ麦パン(8枚切り)1枚50g126kcal23.6g
(※2,3,4)
ライ麦パンの糖質量は、4枚切り(100g)で47.1g、8枚切り(50g)で23.6gです。ごはん茶碗1杯(約150g)の糖質量は53.4gなので、ごはん1杯よりもライ麦パン4枚切り1枚のほうがやや低糖質です。しかし、カロリーはごはん1杯(234kcal)よりもライ麦パン4枚切り1枚のほうが高くなります。(※5,6)

ほかの食品と比べると

カロリー糖質量
ライ麦パン252kcal47.1g
食パン248kcal42.2g
全粒粉パン251kcal41.0g
フランスパン289kcal54.8g
(※2,7,8,9)
(※100gあたりの栄養価です。)
ライ麦パンとほかのパンのカロリーや糖質量を100gあたりで比較してみましょう。ライ麦パンの糖質量は、フランスパンより低いものの、食パンや全粒粉パンより高め。カロリーは食パンがもっとも低く、ライ麦パンは全粒粉パンと同程度です。

ライ麦パンに含まれる栄養

栄養

  1. 腸内環境を整える食物繊維
  2. エネルギー代謝にかかわるビタミンB1
  3. 貧血対策に役立つ鉄
  4. 味覚を正常に保つ亜鉛

腸内環境を整える食物繊維

食物繊維は水溶性と不溶性の2種類に分けられ、ライ麦パン100gあたりには水溶性食物繊維が2.0g、不溶性食物繊維が3.6gと両方とも含まれています。どちらの食物繊維も、腸内環境を整えるのに役立ちますよ。

とくに水溶性食物繊維は、30~50代の女性において摂取量が少ないといわれています。健康維持のためには、2種類の食物繊維をバランスよく摂ることが大切です。(※10,11,12)

エネルギー代謝にかかわるビタミンB1

ビタミンB1はエネルギー代謝にかかわり、とくに糖質をエネルギーに変える際に必要な栄養素です。ライ麦パン100gあたりには、0.16mg含まれています。

ビタミンB1は精製されていない食品に多く含まれています。そのため、ライ麦パンのビタミンB1の含有量は食パンの約2倍です。糖質をよく摂る人は、意識して摂り入れましょう。(※2,7,13)
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