リコピンの摂取量

リコピンの一日あたりの適切な摂取目安量は、約15mgです。

品種や製品によって異なりますが、大きめのトマトなら約2個分、トマトジュースなら1缶(約150ml)で摂取することができます。

ただし、トマトジュースには食塩が含まれている商品があります。料理に使う場合は、味付けに使う調味料を控えたり、食塩不使用の商品を選んだりして食塩の摂りすぎには注意しましょう。

サプリメントから摂る場合は、パッケージに記載された一日の摂取量を守って飲むことが大切です。(※2,10)

リコピンを摂りすぎるとどうなるのか

食品からリコピンを摂りすぎることで発生する副作用はないとされています。なぜなら、リコピンは過剰摂取で健康障害が知られているビタミンAの前段階の物質ではないことが分かっているからです。

リコピンが属しているカロテン類の栄養素のうち、β-カロテンの一部は体内で変換されてビタミンAの仲間になります。しかし、リコピンは体内でβ-カロテンに変化せず、ビタミンAにならないために副作用が生じないとされています。

ただし、サプリメントを必要以上に摂取するのは避けましょう。リコピン自体ではなく、サプリメントが吸収される段階で肝臓に負担がかかるおそれがありますよ。(※2,11,12,13)

リコピンを効率よく摂取する方法

リコピンを効率よく摂取するには3つのポイントをおさえましょう。

1. 朝に摂取する
リコピンは、朝の時間帯にもっとも吸収が良いことが分かっています。

2. 加熱して食べる
リコピンは加熱することで、植物の細胞壁が壊れて身体に吸収されやすくなります。リコピンは熱に強く、スープや煮込み料理にしてもほとんど減少することがないため、幅広く料理に活用することができますよ。

3. 油と一緒に摂取する
油に溶けやすい性質のリコピンは、油を使う調理を心がけましょう。ミートソースやトマトのカプレーゼなどにして食べることで、体内での吸収がアップします。(※7,14)

リコピンを取ろう!おすすめレシピ5選

1. スイカとトマトジュースのガスパチョ

Photo by macaroni

スイカとトマトジュースを使う、リコピンがたっぷり摂れる冷製スープのレシピです。スイカの甘みと、トマトのうま味が引き立ち、すっきりとする味わいに仕上がります。忙しいときでも手軽に食べられるので、リコピンの吸収が良い朝の時間帯に食べるのがおすすめです。(※14)

2. 金時ニンジンと大根の二色なます

出汁とゆずの香りが食欲をそそるひと品です。リコピンを豊富に含む金時ニンジンを皮ごと使うため、皮に含まれる栄養も余すことなく摂り入れられます。細くカットすれば口あたり良く仕上がるだけでなく、味も染み込みやすくなりますよ。和食献立の副菜にぴったりです。

3. ゴロゴロ野菜のアボラタトゥイユ

Photo by macaroni

野菜の煮込み料理であるラタトゥイユはフランスの郷土料理。野菜がたくさん入っているので、ビタミンやミネラルを摂りたい方や野菜不足の方にもおすすめです。トマトにたっぷり含まれるリコピンがオリーブオイルに溶けて、リコピンを効率よく吸収できますよ。(※7)
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