カフェインの一日あたりの摂取量の目安

日本では、カフェインに対する感受性は個人差が大きいとして、一日の上限量は設けられていません。一方、海外では欧州食品安全機関、カナダ保健省において、健康な成人の場合、一日400mgまでが健康に悪影響のない最大摂取量としています。これはコーヒーをマグカップ3杯程度、紅茶ならマグカップ5杯程度ということになります。(※1)

カフェインは食べ物にも含まれている

カフェインはコーヒー豆やカカオ豆、茶葉などに含まれている天然の成分です。そのため、カカオ豆から作られるチョコレート煎茶や紅茶の茶葉を使ったお菓子などにも含まれています。ミルクチョコレート(25g)では7mg、カカオ70%のハイカカオチョコレート(25g)では21mgのカフェインが含まれているとされています。

コーヒーや紅茶と合わせてこれらの菓子類を食べていると、気づかないうちにカフェインを多く摂っていることも。子どもは少量でも耐性の増加や依存症などの影響がみられるおそれがあるので、食べる量に注意しましょう。(※1,7)

妊婦の方はカフェインが含まれる飲み物に要注意

前述したように、日本ではカフェイン摂取量の上限は定められていませんが、海外では妊娠中のカフェイン摂取についての注意喚起がされています。

世界保健機関(WHO)やカナダ保健省では、胎児の成長遅延や出生時の低体重などが懸念される妊娠中は一日300mgを超えないよう注意喚起し、コーヒーならマグカップ2杯程度までとしています。さらに欧州食品安全機関では、妊婦、授乳婦に対し習慣的なカフェイン摂取が一日200mgまでであれば健康リスクは生じないとされています。

しかし、妊娠中や授乳中でも、カフェインをまったくやめなければいけないわけではなく、適量であれば摂ってもかまいません。コーヒーや紅茶を飲むことは、リラックスできる時間でもあります。過剰に摂取しないよう注意し、ノンカフェインのお茶やコーヒーもうまく利用しましょう。(※1,8)

カフェインは適量を守って楽しもう

コーヒー豆やカカオ豆、お茶の茶葉などに含まれているカフェインは、それらから作られる飲み物、食べ物に含まれています。適量であれば、神経を興奮させる作用により眠気覚ましにも役立つカフェインですが、エナジードリンクや眠気覚まし用飲料には、その作用を高めるためカフェインが多く添加されており、過剰摂取には注意が必要です。

日本ではカフェインの一日の上限量は設定されていませんが、コーヒーであればマグカップ3杯程度、妊娠中や授乳中の方は2杯程度までが目安。適量を意識して楽しみましょう。
【参考文献】
※5 日本食品成分表2019七訂|医歯薬出版株式会社
(2024/04/27参照)
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