ライター : kyoko.nishiyama

料理家 / 料理ブロガー

トマトのあれこれ

真っ赤になると青くなる!? ジャンルを選ばぬ優秀野菜

目が覚めるほど鮮やかに赤く、甘みと酸味をもち合わせた人気野菜・トマト。生食はもちろん、煮る、焼く、蒸す、炒める、和えるなど、料理法を選ばず使える、ひっぱりだこの食材です。トマトは加工品が多く、和洋中とジャンルを選ばず活躍できる幅の広さも魅力的。また、ヨーロッパには「トマトが赤くなると医者が青くなる」なんてことわざがあるほどで、栄養価の面でも優秀です。

トマトは中南米のアンデス高地原産といわれ、日本に入ってきたのは17世紀頃のこと。食用されるようになったのは明治時代からで、食卓にあがるほどの栽培がはじまったのは昭和からといわれています。

通年見かける野菜ですが、旬は5~9月(※3)。見かけは同じでも、旬のものは栄養価が高くなります。より良いものを選びたいなら、ヘタの切り口がみずみずしく、しっかりと重みがあり、皮にツヤとハリがあるものを選びましょう。

トマトの栄養

Photo by ちょりママ

トマトの赤い色は「リコピン」という成分。カロテノイド(※1)の一種です。

βカロテン、ビタミンC、A、B6と、ビタミン類が豊富(※2)。酸味のもとはクエン酸で、季節の変わり目の疲れやすい時期や食欲が落ちやすい時期は、特におすすめの食材といえそうです。

βカロテンとリコピンは、油脂を一緒に調理すると吸収率が高まります。リコピンは熱に強いので、加熱調理にも向く食材です。

トマトの種類

さまざまな種類があるトマト。もっともポピュラーなものというと、大玉の「桃太郎」でしょうか。果肉がしっかりして熟しても実が崩れないのが特長。青臭さがないので生食に向いており、形が崩れにくいことから加熱調理にも向いてます。

Photo by ちょりママ

果実の先端がとがった桃色系の「ファーストトマト」は、甘みと酸味のバランスが良い人気品種。ひと口サイズ「ミニトマト」は、プチトマトやミニキャロルとも呼ばれています。小型のトマトは大玉よりも甘みが強くて栄養価が高く、赤、黄、オレンジと色が豊富なため、彩りのアクセントや添えものとしても高い人気を誇ります。

「フルーツトマト」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、この名称は高糖度トマトの総称で、特定の品種を指すものではありません。それと同様、「ミディトマト」は中玉トマト(1個40g前後)の総称です。

トマトのヘタの上手な取り方と冷凍保存

私の「トマトのヘタの取り方」

Photo by ちょりママ

トマトのヘタを取るとき、みなさんはどのようにしてますか? 半分に切ってからV字に切って取るという方がほとんどだと思うのですが、切り込みを深く入れすぎて、果肉の一部をヘタと一緒に捨てなければいけなくなること、ありませんか?

Photo by ちょりママ

そこでおすすめしたいのが、ペティナイフなどの小さな刃物でヘタの周囲を切り取る方法。こうすると、果肉をほぼムダにしないで切り取ることができますよ。

まとめ買いしたトマトは冷凍保存がおすすめ!

Photo by ちょりママ

トマトが家にたくさんあるとき、どのように食べていますか? かさを減らせる加熱調理をする人もいれば、冷やしトマトで毎日食べるという人もいるかと思います。そんなときはぜひ、冷凍保存をしてください。

トマトを冷凍すると生食で食べることはできなくなりますが、加熱調理をすると、その旨味と甘みが凝縮されたような、想像以上のおいしさを楽しめる食材になります。

ポトフなどの煮込み料理やスープに使うなら、ヘタをとって丸ごとラップをし、冷凍保存。カレーに加えると、さわやかな風味をプラスできておすすめです。

Photo by ちょりママ

使いやすさを重視するなら、トマトをひと口大にカットしてジッパーのついた袋に入れて冷凍保存しておきましょう。これなら解凍も早く、調理時間を短くできます。トマトをカットしたときに出た汁も、余さず袋に入れるようにしてくださいね。

パスタで検証! 生トマトと冷凍トマト、おいしいのは?

Photo by ちょりママ

「トマトは加熱調理に向いている」と先述しましたが、生トマトと冷凍トマトで味にどのような違いが現れるのでしょう。

私の一番好きなパスタ、ふつうはフレッシュトマトで作るポモドーロで、生トマトで作るのと冷凍トマトで作るのと、どちらがおいしいのか検証しました。

編集部のおすすめ