ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

バインセオとは

名前の由来

バインセオとは、ベトナムを代表する家庭料理のひとつです。日本では、「ベトナム風お好み焼き」と言われていますが、欧米では、「ベトナム風クレープ」とも呼ばれているのだとか。 バインセオの「バイン」は、パンやお饅頭、ケーキなどの小麦粉料理全般を意味し、「セオ」は小麦粉の生地が鉄板に触れたときの音がそう聞こえることから、こういった名前がつけられたそうです。 日本では、焼くときの音といえば、「ジュウジュウ」が一般的ですが、国が違えばこうも聞こえ方が変わってくるのですね。ちなみに、カンボジアでは「バンチャエウ」、タイでは「カノム・ブアン・ユアン」と言われているそうですよ。

歴史

古くから家庭料理として親しまれているバインセオですが、なんとバインセオはベトナム全土で親しまれているのではなく、主にベトナム南部で食されているもののようです。 ベトナムは北から南へS字状の形をしており、中国に隣接する北部と赤道に近い南部では、気候も食文化も大きく異なってきます。北部の料理は中国の食文化の影響を大きく受けており、塩辛く、塩や醤油がベースとなっていますが、南部の料理は甘みが控えめで、全体的に薄い味付けとなっています。 私たちが「ベトナム料理」と聞いてイメージするスイートチリソースなどの甘辛い味付けは、もともとはベトナム南部発祥のものだったのですね。

バインセオの食べ方

野菜がたっぷり食べられ、米粉のもちもち感で少量でもお腹が膨れるバインセオですが、食べ方にはちょっとしたコツがあります。 本場ベトナムはもちろん、日本国内でもエスニック料理店でバインセオをオーダーすると、写真のようにたっぷりの葉物野菜とともに提供されます。その添えられた葉物野菜で卵の皮やなかの具を包み、大葉やパクチーとともにスイートチリソースをつけて大きくほおばりましょう。 パクチーが苦手という人は、レタスや大葉だけでもよいですが、個人的にやはりスイートチリソースにはパクチーがおすすめです。

バインセオの作り方

バインセオを作る際は、特に「これを入れなければいけない」「こういった味付けをしなければならない」という決まりはなく、家庭や地域によってなかに入れる具材もさまざまなのだそうです。日本でいうところのカレーやお味噌汁といったイメージでしょうか。 そこで、次に一般的なバインセオの材料と作り方をご紹介します。

材料(2人前)

<具材> ・豚肉……70g ・玉ねぎ……1/2個 ・もやし……100g ・塩コショウ……適量 <生地> ・米粉……100g ・ココナッツミルク……100g ・水……100g ・ターメリック……小さじ1 ・サラダ油……適量 <ソース> ・ナンプラー……大さじ2 ・レモン汁……大さじ1 ・砂糖……大さじ1 ・にんにく……1かけ ・水……大さじ2 ・塩……適量

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