漆器の傷の対処法は?

Photo by 片岡杏子

いくら丈夫な漆器でも、長い期間使っていればさまざまなトラブルが生じます。大切な漆器が傷ついてしまったときは、どうすればよいのでしょうか。

内田さん:
「もし欠けたり剥げたりした場合は、欠けた部分に水が浸透していくので、購入したお店や漆器メーカーなどで修理してもらいましょう。保管状況が悪い場合はカビが生えることがあります。漆器用のクリームで落とせますが一般家庭だとむずかしいかもしれないですね。

ちなみに漆器の修理やお手入れは、漆琳堂でも承っています。ほかのお店で購入された商品もお直しさせていただいていますので、お気軽にご相談いただければと思います」

漆器が使い込むことが最大のお手入れ方法

お正月やハレの日など、特別な日に使用すると思っていた漆器ですが、内田さんの「漆器はとても軽くて口当たりがよい物ばかり」というお話に、漆器を普段使いしたい気持ちが急激に湧きあがりました。

無機質の陶器やガラスとは異なり、有機質の漆器は繊細で滑らかな手触り。丁寧に扱い続けることでツヤが増していく点も魅力的です。毎日とまではいかずとも、もっと気楽な気持ちで漆器を取り入れてみると、新たな食の世界が広がるのではないでしょうか。

取材・文/鎌上織愛
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