ライター : 嶋田コータロー

お土産マイスター

博多の名物まんじゅう「博多通りもん」【いまさら聞けない国民的菓子 vol.4】

Photo by 明月堂

おいしいもの(うまかもん)が集まる街として有名な、福岡県の博多。

とんこつラーメン、明太子、うどん、もつ鍋などが愛される博多の代表的なお土産といえば、明月堂の「博多通りもん」です。お土産にもらったことがある人もいるのではないでしょうか。

この記事では、そんな博多通りもんのおいしさの秘密を、明月堂の方に伺ったお話をまじえてご紹介します。

博多名物「博多通りもん」とは?

Photo by 嶋田コータロー

博多通りもんは、1929年創業の明月堂が作る、白餡が入ったまんじゅう。まんじゅうの激戦区、福岡県において「日本中のどこにもないまんじゅうをつくる!」という思いのもと、1993年に発売されました。

そのおいしさがメディアや口コミを通して一気に広がり、いまでは博多の定番土産として、大人気のお菓子となっています。海外での評価も高く、モンドセレクション金賞を20年連続で受賞。ホームパーティーで愛用するアメリカ人もいるほどの人気ぶりなんです。

ちなみに、「通りもん」というネーミングは、博多どんたく港祭りで三味線や太鼓を演奏する人たちのことを指す、博多弁です。

なめらかな白餡が絶品!「博多通りもん」の味わい

Photo by 嶋田コータロー

5個入560円(税込)~
ひと口食べて気づくのが、しっとりした食感と白餡のやわらかさです。一般的なまんじゅうの餡とはひと味もふた味も違い、とてもなめらか。

特注のバターと生クリームが使用されていて、口当たりのよい洋風まんじゅうといった味わいです。のどにかからずに飲み込めるほどさらっとした餡なので、子どもから年配の方まで食べやすいのも嬉しいですね。

Photo by 嶋田コータロー

餡の味わいに加えて、皮と餡とがしっとり溶け合う一体感も博多通りもんの特徴。実は、製造から5~10日間ほど熟成させてから出荷されています。そのほうが格段においしくなるそうですよ!(博多通りもんの“熟成”については後ほど紹介)

何日目がおいしい?食べ比べてみました

Photo by 嶋田コータロー

購入から10日後の博多通りもん
買ってすぐと数日置いたもの、どれほどおいしさが変わるのか、実際に食べ比べてみました。

購入直後・10日後・20日後と食べ比べてみた結果、20日ほど置くと、より生地と餡の一体感が増すように感じましたよ♪

長く置いておくと味の変化が気になりますが、博多通りもんは日が経っても、見た目が変化したり味が落ちたりすることはありません。どの日に食べても、やわらかでしっとりした味わいを楽しめました。

ただ、やはり5~10日間という試行錯誤の末に決められた熟成期間と、工場での最適な保存状態から考えると、購入直後、早めに食べるのがベストかなと感じます。もちろん、保存状態に気をつければ、20日後でも十分おいしいので安心してくださいね。

※冬場は室内の気温が下がり、生地と餡が硬くなってしまうので、保存する際は注意しましょう

おいしい「博多通りもん」を作る、3つの秘訣

博多のお土産として有名な博多通りもんが、なぜこれほどまでに人気なのでしょうか。その理由は開発に当たって掲げられた、3つの課題にありました。

1. 日本中どこにもないまんじゅうを開発する
2. 日にちが経つほどにおいしくなるまんじゅうを作る
3. 材料はできる限りの最高の物を使う

この3つについて、明月堂の方にお話を伺いました。

どのような想いで、「どこにもないまんじゅう」を開発されたのでしょうか?

Photo by 嶋田コータロー

明月堂:福岡県には、すでに大きく先行され、成功されているまんじゅうがあります。ですから、後発の我々は、それとは違ったものを開発する必要があったんです。全国各地のまんじゅうを集め、それらを凌駕するものを開発することを意識しました。

原材料メーカーの研究室を訪ね、試作開発のため、数日出向くこともありましたね。誕生から27年経って、真似されることも多くなりましたが、味・完成度・ブランド力・販売力などにおいて、まだ「どこにもないまんじゅう」であり続けていると考えております。
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