ライター : 大山 磨紗美

発酵食健康アドバイザー / 発酵文化人

日本酒の味を「甘口・辛口」「淡麗・濃醇」でざっくり分類

日本酒の味わいは、一般的に「甘口・辛口」と表現されます。しかし、日本酒の味わいはもっと複雑で奥深いもの。そこで、「甘口・辛口」に加えて「淡麗・濃醇」を知ると、自分好みの日本酒選びの目安になりますよ!

「甘口・辛口」「淡麗・濃醇」については、一定の基準に基づいて数値化されています。それぞれの数値を組み合わせることで、「淡麗辛口」「淡麗甘口」「濃醇辛口」「濃醇甘口」の4つに分類できるのです。

日本酒のラベルでわかる!甘辛・濃淡の数値

Photo by macaroni

こちらの図表を見てわかる通り、大まかな基準値はあってもその分布はケースバイケース。日本酒の味わいは複雑です。数値を測ってみて「これはだいたい淡麗辛口」といった捉え方をします。

一部のラベルには、「酸度」「日本酒度」の数値が記載されているものがあります。ラベルを見てどんな味わいかを想像できたら、日本酒選びがさらに楽しくなりそうですね。

甘辛の目安「日本酒度」

図表横軸の「日本酒度」は、日本酒の甘い・辛いを表した基準です。

マイナスの数値が大きいほど甘口、プラスの数値が大きいほど辛口の日本酒といわれます。日本酒度は日本酒に含まれるブドウ糖の量を数値化したものです。超辛口と呼ばれるものには、日本酒度+20なんてものまで存在します。

実際のところ日本酒の飲み口は、アルコール度数や香り・のちに説明する酸度やアミノ酸度にも左右されます。そのため日本酒度では辛口と分類されていても、飲んだ方の多くが甘いと感じる日本酒もあるのです。

濃淡の目安「酸度」

図表縦軸にあるのが、日本酒の「酸度」。

日本酒は、発酵段階でさまざまな有機酸やアミノ酸が生成されます。酸度とは、それら酸の総量を数値化したものです。「酸度が高い=酸っぱい」というわけではなく、高いほどキレのある味わいに仕上がります。

近年の平均的な日本酒の酸度は、1.16〜1.22ほど。一般的には日本酒度が同じ場合、酸度が高いとより辛くキレのある濃醇な味わいで、酸度が低いと淡麗で甘い日本酒となります。しかし、酸度は飲む温度によって感じ方が大きく変わるので、この数値もあくまで目安としてとらえましょう。(※1)

旨みやコクの目安「アミノ酸度」

甘辛・濃淡に加えて参考にして欲しいのが、コクを表す「アミノ酸度」という数値。

アミノ酸度は、日本酒に含まれているアミノ酸の総量を数値化したものです。日本酒に含まれるアミノ酸は、旨味成分として知られているグルタミン酸のほか、全部で約20種類あります。

平均的な日本酒のアミノ酸度は1.23〜1.39です。アミノ酸度が高い日本酒ほど、お米らしい甘さやコクを感じることができます。ただ、アミノ酸度は旨味を表すものではありません。甘口でアミノ酸度が高い酒は、苦みやくどさを感じたり、飲み飽きてしまう方も多いようです。(※1)

【味わい別】4種類のおすすめ銘柄

【淡麗辛口】白瀧酒造「上善如水 純米吟醸」

ITEM

上善如水 純米吟醸

¥1,090〜

内容量:720ml タイプ:純米吟醸酒 アルコール度数:14%以上15%未満 日本酒度:+5 酸度:1.3 アミノ酸度:1.5

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