ライター : muccinpurin

製菓衛生師 / 料理家

発酵・成形いらず。ナポリピザをおうちで

パーティーやバーベキューなど、大勢で料理を囲むイベントの多い季節。いくつもの料理を用意しなくてはならないときこそ、手を抜けるところは上手に抜きたいですよね。 業務スーパーで見つけた「ナポリ風ピザクラスト」は、お好みの具材を並べてオーブンで5分!生地の発酵も成形もなく、「伸ばしながら破けちゃった……」なんて自家製ピザにありがちな悩みも解消してくれますよ。

ところでナポリピザって?

ピザ大国イタリアには、地域によっていくつものピザが存在します。ミラノやローマのような薄い生地のピザに対して、ナポリのピザは “外はカリッとなかはもっちり!” が大前提です。 トマトソースとモッツアレラチーズ、バジルを使ったマルゲリータのように、シンプルな具材で生地そのものの味わいを楽しむのがナポリピザの真骨頂。 だから、ナポリピザの伝統を守るため「真のナポリピッツァ協会」が設立されているほどで、グルメなイタリア人のこだわりが詰まった自慢のピザなんです。

あとは焼くだけ!「業務用ナポリ風ピザクラスト」

Photo by muccinpurin

「業務用ナポリ風ピザクラスト」365円(税込)
ピザを食べたい衝動って、急にやってきませんか?宅配ピザを取るにも、注文してから数十分の待ち時間が必要だし、自分で作るとなったら、こねて発酵させて成形して……と、それ以上の手間がかかります。 「すぐに焼きたてが食べたい!」というときには、やっぱりできあいのピザ生地が便利ですよね。

Photo by muccinpurin

業務スーパーのピザクラストは、19cmの食べきりサイズが特徴。実は、ピザの本場イタリアでは、ひとり1枚のピザを食べるのが常識。 シェアしながらゆっくり食べたら焼きたてのピザが冷めてしまうし、いくつもの味を取り分けながら食べると味が混ざってしまう、という理由からきているんだそう。グルメなイタリア人の並々ならぬピザ愛がうかがえるエピソードですよね。日本人がラーメンをシェアしないのとどこか似ています。 そんなわけで、19cmならひとりでも食べやすいサイズですし、いくつもの具材を別々な生地で焼いて楽しむこともできます。

Photo by muccinpurin

ナポリピザの主役である “外はカリッとなかはもっちり!” は実際に焼いてみないとわかりませんが、見たところ市販のピザ生地より少し厚めに見えます。 これが焼いたときにどうなるか楽しみですね!さっそくトッピングをしてピザを焼いてみましょう♪

まずは基本のマルゲリータ!

Photo by muccinpurin

まずは、ナポリ生まれの国民的ピザ・マルゲリータから。トマトソースをたっぷりと塗ったら、モッツアレラを並べて仕上げにオリーブオイルを回しかけ、予熱したオーブンで焼きます。焼きあがったらバジルを散らして完成です。 オーブンなら250度、温度設定ができるトースターなら1000wに予熱し、フチに香ばしい焼き色が付くまで4~5分焼きます。 オーブンによってクセがあるので、様子を見ながら焼き加減を調整してくださいね。

Photo by muccinpurin

強火で一気に焼くことで、表面はパリッと、なかはもちもちに仕上がりました。 ナポリピザの命でもあるフチの部分・コルニチョーネ(額縁)も噛めば噛むほど味わい深く、まさに生地を味わうナポリ風らしいおいしさです。

おいしく焼くコツは…

焼くときのポイントは、オーブンをしっかり予熱しておくこと。そのとき、天板もオーブンに入れてアツアツに予熱しておきましょう。本場ではピザを焼くときはかならずピザ窯を使いますが、その庫内は数百度、ピザが直接触れる炉床は400度以上に達します。 窯の状態を家庭で再現するのは不可能ですが、なるべく高温の窯で短時間で焼くと表面がパリッと仕上がりますよ。オーブンに上下段があるときは、上段を使うことをおすすめします。

卵をポトン!簡単ビスマルク風ピザ

Photo by muccinpurin

卵をポトンと落として焼いたピザビスマルク。これなら特別な具材がなくても、チーズと卵さえあれば、おいしいピザが味わえます。今回は生ハムがあったので、仕上げにのせてちょっぴりリッチに♪ 半熟卵を生地に絡めて食べるのがこのピザの魅力なので、くれぐれも焼きすぎには注意してくださいね。あらかじめ生地に色が付く程度焼き、チーズで土手を作って卵を落として再び焼くとちょうどいい焼き加減になりますよ。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ