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バーボンとは
バーボンとは、主にアメリカのケンタッキー州を中心に製造される、トウモロコシやライ麦、大麦、小麦などを原料としたウイスキーのこと。独特の甘みと軽やかな飲み口が魅力的なお酒です。
5大ウイスキーのひとつにも数えられており、スコッチ・アイリッシュ・カナディアン・ジャパニーズと肩を並べる銘酒と言われています。特に材料のトウモロコシの割合や樽の材質、樽詰め時のアルコール度数まで、アメリカの法律で厳しい規格が設けられたお酒です。
バーボンの歴史
その歴史は1789年、アメリカ合衆国の発足と同じ年から始まります。
バーボン・ウイスキーは、アメリカ中東部のケンタッキー州バーボン群で初めて醸造されました。バーボン郡は、豊富に栽培されるトウモロコシ、石灰岩の岩盤層でろ過された良質な水、近隣のテネシー州で生産されるオーク樽など、好条件がそろった土地でした。
地元の牧師エライジャ・クレイグが、火事で焦げ付いた樽にウイスキーを保存していたところ、偶然見つかったのが最初のバーボンだったのです。その後何度かの改良が重ねられ、現在のバーボンレシピが完成したと言われています。
ちなみにこの地は独立戦争の友軍だったフランスの「ブルボン王朝」にちなんだ郡で、バーボンという名前はこれに由来しているんですよ。
【バーボンができるまで】スコッチとの違いから見た製法
バーボンの原料
バーボンとほかのウイスキーは、原料にも違いがあります。
バーボンの原料はトウモロコシが51%、ほかにもライ麦、大麦、小麦などを使用。一方、ポピュラーなウイスキー「スコッチ」は、大麦をメインに使用します。
以前はケンタッキー州で生産されていた、とうもろこしを80%以上の「コーン・ウイスキー」と同一視されていました。原料が同じなので味も近いのですが、バーボンのブランディングとともにこの習慣はなくなっていったようです。
バーボンの製法
バーボンの製造は、もろみを追加しながら蒸留を繰り返す「連続式蒸留機」を使用します。連続式蒸留は、アルコールの度数が80%以下になるよう素早く蒸留して原酒をつくる、非常に効率的な蒸留方式です。原料の風味が抑えられたクリアな味わいに仕上がり、豊かな樽香のかおるウイスキーができあがります。
簡単にスコッチと比較してみると、スコッチでは原始的なシングルポットで加熱する「単式蒸留機」を使用。やわらかく風味の強いお酒ができあがります。
バーボンの熟成
バーボンの熟成期間には規定がなく、6年程度の熟成を経ることが一般的です。すっきりとした味わいで、アルコールらしいパンチの効いたウイスキーができあがります。
一方スコッチの場合は、10から12年程度じっくり時間をかけて熟成。手間がかかる分、まろやかな香りとオイルのような舌ざわりを楽しめます。
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