ライター : YURI

ソムリエ / チーズプロフェッショナル / Webライター

貴腐ワインとは?

貴腐ワインは、世界各国で造られる極甘口のワインのこと。独特な造り方で、生産量の少ない高価なワインが多いです。現在、日本でも造られています。

しかし、極甘口ワインが全部「貴腐ワイン」という訳ではありません。では、どのような極甘口ワインが「貴腐ワイン」と呼ばれるのか見ていきましょう。

貴腐ワインの格付け「ソーテルヌ格付け」

貴腐ワインで一番有名なのは、フランス・ボルドー地方で造られるソーテルヌ地区のもの。この地区では、「ソーテルヌ格付け」というものがあります。これは、極甘口ワインと貴腐ワインだけの格付けになります。

「ソーテルヌ格付け」ができたきっかけ

1855年に開催されたパリ万博で“博覧会に訪れる世界中の人がワインの品質を分かりやすく理解できるように、フランスのボルドーワインの展示には格付けが必要だ”と考えたナポレオン三世がワインの順位をつけたのが始まり。

この格付けで一番になったのが「シャトー・ディケム」という極上の最高級貴腐ワインなのです。これをきっかけに、さらに貴腐ワインは有名になっていきました。

有名な貴腐ワインの生産地

貴腐ワインは、世界各国で造られ種類がたくさんあります。今回は、特に有名な「世界三大貴腐ワイン」と呼ばれる有名な生産地をご紹介していきます。

フランス

フランス・ボルドー地方ソーテルヌ地区では、「ソーテルヌ」と呼ばれる貴腐ワインが造られています。気候や環境が貴腐ブドウを造るのに適した環境ということもあり、多くの高級貴腐ワインが造られている生産地です。

「ソーテルヌ格付け」は、このソーテルヌ地区とバルザック地区で造られている貴腐ワインを対象にしています。

ドイツ

ドイツでは、トロッケン・ベーレン・アウスレーゼと呼ばれる貴腐ワインが造られています。ドイツのワインは、甘口が多いのが特徴です。

その中でも「トロッケン・ベーレン・アウスレーゼ」は、高級極甘口ワインに君臨しています。ふたつの貴腐ワインと比べてアルコール度数が低いものが多いので、お酒が弱い方でも飲みやすいんですよ。
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