ライター : dressing

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初めて来たのになつかしい。一歩足を踏み入れるとそこは昭和30年代

「メニュー数が200種類以上のスパゲティ屋がある」と聞き、足を運んだのは仙台駅から歩いて5分のクリスロード商店街。目指すはアーケードの仙台駅側に建つ、ビルの2階奥にある『平井スパゲティ』だ。
古い日本家屋のような木製の引き戸に、くちなし色ののれんがかかる。今どきのスタイリッシュな佇まいを想像していたが、その予想は軽く裏切られる。
カラカラと音をさせて戸を開けると、すぐに目に飛び込んでくるのが視界いっぱいのワインセラー。どうやら「スパゲティのお供にワインを」という楽しみ方を提案してくれる様子だ。いやがおうにも期待が膨らむ。
さらに奥へ足を進めると、そこは昭和レトロな空間。壁いっぱいにかけられた、古いイタリアのものらしき風景や人物の白黒写真。その人物写真の多くが「スパゲティをほおばっている姿」であることに気づき、ついほほ笑んでしまう。
壁のボンボン時計はなんと現役稼働中。「毎日ネジをまかないと止まってしまうので、維持が結構大変なんです」という店長の佐藤拓也さんの言葉が証明するように、レプリカではなく本物のヴィンテージ。思わず感心してしまう。

「気取らず、お腹いっぱい食べて欲しい」がコンセプト

『平井スパゲティ』という店名からも分かる通り、ここはスパゲティの専門店。あくまで「パスタ」ではなく「スパゲティ」。イメージは「昭和の洋食店」だという。佐藤さんはこう話す。「通常のパスタは麺の分量が80~90g程度。でも当店で提供するものは120gもあります。“なつかしいムードの中で、気取らずお腹いっぱい食べて欲しい”が、当店のテーマなんです」。
ソースはトマトやオイル、ホワイトソースといったスタンダートなものから、納豆や味噌、カレーなど“飛び道具”的なものまであわせると約20種類。そこに季節折々の具が組み合わさり「メニュー200種以上」というバリエーションが生まれる。好みの味に必ず会える、という頼もしさがある。
まずは看板メニューである「チキンと野菜の生レモンソース 」(写真上)を。サーブされた瞬間に香り立つニンニクの香り。ひと口頬張ると、オリーブオイルとニンニクの親しみやすい味わいを追いかけるように、レモンのさわやかさが広がっていく。チキンの胸肉やシイタケ、ナスなど大きくカットされた具も食べごたえをプラスする。
お次は「ハンバーグと目玉焼きのミートクリームソース」(写真上)。120gの麺の上に、半熟の目玉焼きと110gのハンバーグをのせている。ボリューム感を求める人も必ず満足できるひと品だ。
ハンバーグに絡めてあるのはデミグラスソース。麺を食べ進めるときは、ベースのミートクリームソース、デミグラスソース、さらに半熟の黄身、と3つの味をそれぞれ楽しむもよし、組み合わせてももよし。パンチのきいたひと品だ。

お腹いっぱいの後の「別バラ」も、しっかり用意

食後のデザートも用意している。人気の「カタラーナ」(写真上)は、卵黄とミルク、生クリームで作った蒸し焼きプリンを凍らせた“アイスプリン”。
その表面をバーナーであぶった三温糖でカラメリゼ。ひんやりとした口当たりとカラメルのほろ苦さ、そしてプリンの濃厚な甘さが、食後の口を喜ばせてくれる。

ランチタイムのひそかな楽しみ。お値打ちワインを飲み比べ!

「もちろん、ワインもいろいろご提供していますよ」と佐藤さん。聞けば昼夜問わず提供しているとのこと。「飲みやすいもの」を中心に、フランス、イタリア、スペイン、チリなど産地も幅広くセレクトされている。
おすすめは「飲み比べセット」で、スパークリング2種、ワイン赤・白各3種の計8種類から好みのものを3杯提供するというもの。ワインの銘柄は月替わりなので、入れ替わりのタイミングで再訪したいお得メニューだ。それ以外にもボトルはすべて1,980円、グラスは380円というお値打ちぶりがうれしい。 毎日通っても食べ尽くせないスパゲティメニューの豊富さ、食いしん坊もお腹いっぱになるボリューム、そしてランチタイムからバリエーション豊かなワインが楽しめる贅沢感。これはぜひ、体験しない手はない。 【メニュー】 チキンと野菜の生レモンソース  880円 ハンバーグと目玉焼きのミートクリームソース 1,210円 カタラーナ 380円 ワイン飲み比べセット 980円 ※価格は税抜

Pasta House 平井スパゲティ

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