ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

煎茶ってどんなお茶?

日本人の食生活に欠かせない日本茶。日本茶と言っても、緑茶、ほうじ茶、などさまざまです。なかでも、「煎茶」は、実際にどのようなお茶のことを言うのかご存じですか?また、緑茶と煎茶の違いも気になりますよね。 広い意味合いでいうと、煎茶はお湯で茶葉を煮出して、成分を抽出するお茶のことです。もっと限定的な意味合いだと、新芽が出て、摘み取るまでの間、日光に当てて栽培した緑茶を煎茶といいます。 今回は、そんな煎茶について詳しくお伝えするとともに、煎茶のおいしい入れ方、飲み方をご紹介します。ぜひ、これを読んで、おうちでほっこりと煎茶でティータイムを楽しんでください♩

緑茶と煎茶の違いとは?

緑茶とは?

日本で親しまれているお茶の代表的なものに「緑茶」があります。実は、緑茶と言ってもたくさん種類があることをご存じでしょうか。 紅茶も緑茶も、もともとは同じ「茶の樹」から作られています。摘み取った茶葉をどれだけ発酵させるかという加工方法の違いで、紅茶にも緑茶にもなりえるのです。この発酵具合で、同じ茶葉から違った味や風味のお茶ができます。 なかでも、緑茶は茶葉を発酵させずに作られたお茶のこと。摘み立ての茶葉を、発酵させずにそのまま加工するので、茶葉は緑色のまま。そして、茶葉には「タンニン」という渋味成分が多く残っていて、この渋みがあるお茶が好みという日本人が多いのです。

煎茶とは?

日本のお茶の中でも馴染み深く、最もポピュラーな緑茶が「煎茶」です。つまり、煎茶は緑茶の一種なのです。日本茶生産量の約8割を占めているので、飲んだことがない人はいないはず。すっきりとした味わいで旨味と渋味が調和し、さわやかな香りが特徴です。 煎茶は、露天茶園でたくさん太陽の光を浴びて作られるため、お茶の渋味成分であるカテキンが増加します。旨味成分であるテアニンも含みますが、カテキン量が多いため、煎茶は渋みを感じやすい緑茶となります。 製法は、熱処理され、酸化酵素の働きを止めた後、丹念に揉みつつ、葉っぱの形を損なわないようある程度まで水分を下げます。現在では、一般的な製法で作られたお茶を「煎茶」と呼んでいます。

煎茶とほうじ茶、番茶の違い

緑茶の中でも、煎茶や番茶などの茶葉を強火で焙じて作られたお茶がほうじ茶です。煎茶は新芽を使うのに対し、ほうじ茶は硬い葉の部分を使った番茶を使います。茶葉は濃い茶色で、香ばしさと渋みが特徴的。口当たりの刺激も少なく、すっきりさせてくれるので、食後に飲むことがおすすめです。カフェインやタンニンも少ないので、お子様からお年寄りまで幅広く飲まれています。 そして、夏以降の硬い茶葉を茎とともに刈り取って作ったものを番茶と言います。煎茶との違いは、成長したお茶の葉を使って作られているというところです。淡白で苦味が少ないので、小さいお子様や体調を崩されている方でも飲みやすいお茶です。色が淡く、透明度が高いのでペットボトルのお茶の原料によく使われています。

煎茶の入れ方

1. 急須に茶葉を入れます。  2人分で4gですが、商品により差があるので、パッケージをご確認くださいね。 2. お湯は沸かしたての新鮮なものを使いましょう。  適温は80℃ですので、一旦湯呑みにお湯を移します。熱湯でも構いませんが、  湯冷ましをした方が旨味成分が出やすくなりますよ。 3.湯冷まししたお湯を急須に注ぎ、30秒ほど蒸らしてから湯呑みに煎茶を注ぎましょう。  このとき、少しずつ均等に注ぎ、最後の1滴までしぼりきります。

煎茶のおいしい飲み方

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