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緑、紫…じゃがいも変色七変化
じゃがいもといえば、お料理に使う代表的なお野菜のひとつですよね。ほうれん草やトマトなどの野菜と比べると日持ちもすることから、常にストックがあるという方も多いのではないでしょうか。
じゃがいもはアレンジが豊富なだけではく、実は栄養価も高い優秀野菜なのです。特に、「新じゃが」はビタミンCやカリウム、マグネシウムがたっぷり含まれているそうなので、「新じゃが」の季節にはぜひ食べたいですよね。
ですが、切ったじゃがいもを放置していると、中身がピンクや紫になったり緑色あるいは黒色に変色していたといった経験ありませんか?少し放置していただけなのに、なぜこんなにも早く変色してしまうのでしょうか。実は、ちゃんとした理由があったのです。
見た目が悪くなってしまったから捨ててしまってた!なんてもったいないことがないよう、ここでは変色する理由から変色を防止できる方法や保存方法までをご紹介していきたいと思います。
じゃがいもが黒や紫に変色する理由
買ってきたばかりなのに、変色してしまったじゃがいも。味に変化はないとは言え、なんとなくおいしさが半減してしまいそうですよね。そもそも、なぜこんな短期間に変色してしまうのでしょうか。
酸化が原因
じゃがいもが変色してしまう理由のひとつは、ポリフェノールの褐変反応によるものです。この反応は、ほかの食物にもあらわれるものだそうで、りんご、バナナ、ももなどの果物をはじめ、野菜やいも類にも多く発生するのだとか。この反応により、黒く変色してしまうのです。
一般的な食品の褐変には、酸化酵素が関係していますが、じゃがいもの場合はチロシンというアミノ酸の一種が関係しています。チロシンが空気に触れ、酸化されることで、「メラニン」と呼ばれるものが発生します。これが変色している元となっているのです。
メラニンという物質は聞き慣れている方も多いでしょう。日焼けをすると紫外線を吸収して、ほくろやシミ、そばかすの原因になるものですよね。これがじゃがいもでも起こっているのです。色はピンク、赤褐色、茶色、黒色という順に変わっていきます。言われてみれば、これは人間の日焼けのメカニズムと似ていますよね。
食べられるの?
気になるのは黒くなってしまったじゃがいもはそのまま食べてもいいのかということについてでしょう。病気や雑菌などの反応ではないので、もちろん食べることができます。
また、さきほど紹介した物質のメラニン自体に毒性はありません。とはいえ、なんだか食べるのを躊躇してしまうという方は、黒くなった部分を取ってしまえば、問題なくお料理に使用して安心して食べられますよ。
緑色に変化していたら食べない方が良い
じゃがいもの一部が黒色に変色しているのは基本的に問題ありませんが、緑色に変色をしている場合には注意が必要です。じゃがいもが緑色に変色するのは、ほかの動物に食べられないようにするためなんだそう。自己防衛の意味があったのには驚きでよすね。
緑色に変色している場合はソラニンやチャコニンという有毒物質である可能性が高く、食べ過ぎると腹痛やめまい、嘔吐などの中毒症状を引き起こすことがあるそうで、子供の場合は命にも大きく関わってきてしまうのだとか。もし食べてしまった場合は、速やかに病院へ行きましょう。
ソラニンやチャコニンは熱にも強く、火を通しても食中毒を引き起こす可能性があるそうなので、十分注意しましょう。この毒素の特徴としては、苦味やえぐ味、渋みがあるそうなので、少しでもそう感じたらすぐに食べるのをやめて処分してください。
また、家庭菜園でじゃがいもを栽培している方も注意が必要だそうです。小ぶりな未熟ものでも、たとえ芽が出たり、緑色に変色をしていなくてもソラニンやチャコニンを含んでいる可能性があるそうです。自家栽培したものでもちゃんとした知識を持っていないと、危険な目に合うかもしれないので、十分注意してください。
じゃがいもの芽はどう処理すればよいの?
じゃがいもの芽に含まれているものは、ナス科の植物によくみられるソラニンというアルカロイドの一種だそうです。実は、これは芽だけではなく正常なじゃがいもにも多く含まれているそうなのですが、芽以外の部分に含まれるソラニンは少量なので、毒性は少ないそうです。
じゃがいもの芽は、根元を含めて完全に取り除き、 包丁の手元の方を使って、円を描くようにすると取りやすいようです。深めに取ってしまったほうが、安心かもしれません。緑に変色をしたときと同じように、有害物質が含まれているということでこちらにも十分に注意が必要です。
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