ライター : macaroni 編集部

発祥は?大阪・箕面生まれのお菓子「もみじ天ぷら」とは

大阪北部の箕面市(みのおし)にある箕面山の箕面公園とその周辺は、関西随一の紅葉の名所として知られています。落差約33m「箕面の滝」を含む美しい景勝地には、紅葉シーズンになると毎年多くの観光客が訪れます。

この箕面を代表する名物が、「もみじの天ぷら」!滝へと続く道沿いを中心に、もみじの天ぷらが買えるお店が軒を連ねています。

天ぷらとありますが、カリッと香ばしく揚げたお菓子なんです。もみじの葉に衣をつけて油で揚げてあるのですが、葉の形が生かされていて、なんとも言えない風情がありますよね。

起源は1300年前!もみじの天ぷらの発祥は?

もみじの天ぷらの発祥は、なんと1300年の箕面山に遡ります。箕面山には修験道場があり、道場を訪れる旅人たちに向けて、修行僧たちがこの地の美しい紅葉を油で揚げて供したのがはじまりなのだとか。

そして明治中期、箕面公園が誕生したのを機に、紅葉の天ぷらを販売するお店が増えていったそう。その後紅葉の名所として有名になるにつれて店も増え、今の賑わいになりました。ちなみに、東京では売られていません。

もみじの天ぷらの作り方を紹介

Photo by Pinterest

もみじの天ぷらは、それぞれのお店で手作りされています。天ぷらなので、「衣をつけて揚げる」ことには違いないのですが、葉っぱをいきなり揚げるわけではないんですよ。

使われているのは箕面山の、主に「一行寺楓(いちぎょうじかえで)」という種類の葉。薄いため、紅葉したら黄色になるという特徴があります。赤い葉っぱを使うと、揚げたときに色が濃くなりすぎてしまうのだとか。

お店で実際におこなわれている、もみじの天ぷらの作り方・工程は以下の通りです。とても手間がかかっています!

もみじの天ぷらの作り方・工程

  1. 収穫後、丁寧に水洗いしたあと1年間塩漬けにする
  2. 塩漬けのあとアクを抜き、1枚ずつ並べて下準備が完了
  3. 水で溶いた小麦粉に砂糖と白ごまを加えた、ほのかに甘い衣をつける
  4. 菜種油できつね色になるまでじっくりと揚げる
揚げたては、とってもおいしそう!でも揚げたてでは油切れが悪く、おいしくないのだとか。

食べるタイミングは、揚げてから2、3日置いたものがベストです。お店ではこの状態の天ぷらを、袋詰めにして販売しています。

もみじの天ぷらの味わい、特徴は?

手間ひまかけて作られたもみじの天ぷらは、ご覧のとおり葉っぱの形もとってもキレイな仕上がりに!

その味わいは……パリパリと香ばしい食感と、砂糖入りの衣の素朴な甘みが楽しめます!ごまの風味もアクセントになっていて、クセになる味わいです。手間ひまかけた納得のおいしさ。一度は体感してみていただきたいです!

お取り寄せ可!もみじの天ぷらのおすすめ店「久國紅仙堂」

60g 480円(税込)
箕面には、もみじの天ぷらを販売するお店がたくさん。そのなかでおすすめの一軒が、1940年の創業時から親しまれている「久國紅仙堂(ひさくにこうせんどう)」です。

お店では、1枚1枚丁寧に揚げたもみじの天ぷらを販売しています。家庭用ならとてもお手頃。ちなみに箕面に行けば、秋に限らず一年を通して購入することができますよ。

また、公式オンラインショップでも販売しています。気軽に食べたい方はチェックしてみてくださいね。
店舗情報

一度は食べたい、もみじの天ぷら

箕面の名物として、手間を惜しまず作られている「もみじの天ぷら」。オンラインでも買うことはできますが、できればぜひ絶景とともに箕面の紅葉をたっぷり味わってみたいものですね!

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