ライター : 國塩亜矢子

インナービューティー研究家 / フードコーディネーター

王様のための野菜「モロヘイヤ」

Photo by Ayako Kunishio

エジプト原産の「モロヘイヤ」が日本で流通しはじめたのは昭和後期。 アラビア語では「王様だけのもの」という意味を持ちます。古代エジプトの伝説によると難病をもつ王様がモロヘイヤをスープにして食べたところ、薬では治らなかった病が治ったんだとか。そんな伝説が生まれるほど、モロヘイヤは栄養価の高い食材として大昔から重宝されてきました。あの絶世の美女、クレオパトラもモロヘイヤを愛して止まなかったといわれています。 美容にも絶大な効果が期待できるモロヘイヤ、私たちもぜひ日々の食卓に取り入れなくては!

ただし、種には気をつけて!

育てやすいモロヘイヤは夏の家庭菜園としても人気。暑さをしのぐグリーンカーテンとしてもおすすめです。どんどん伸びる葉を毎日収穫しては様々なお料理に使うことができます。 ただし、モロヘイヤの種には毒性があります。めまいや吐き気を引き起こすリスクがあるため、うっかり種を食べてしまわないように注意してください。食用としてきちんと栽培管理されている市販のモロヘイヤは、若い葉を出荷しているので種混入の心配はありませんよ。

モロヘイヤの選び方と保存方法

Photo by Ayako Kunishio

モロヘイヤを選ぶ際は、鮮やかな緑色で葉がしおれておらず瑞々しくてピンと張りがある元気なものを選びましょう。葉先が黒ずんでいたり、傷の多いものは避けて。茎部分も張りがあり切り口が乾いていないものがおすすめです。 収穫から時間がたつと葉が固くなり食感や味が悪くなります。購入後はポリ袋に入れて野菜室で立てて保存し、1~2日以内に食べきってしまうのがおすすめ。 すぐに食べきれない場合はさっとゆでて水分をよく拭き取ってから、ラップできっちりと包んで食品用保存袋に入れて冷凍保存しておくとよいでしょう。食べやすい大きさに切ってから冷凍しておくとすぐに料理に使えて便利です。

すごすぎるモロヘイヤの栄養とは?

Photo by Ayako Kunishio

アンチエイジングに!

モロヘイヤには、細胞老化のもととなる活性酸素の働きを抑える抗酸化作用の高い栄養素が豊富に含まれています。高抗酸化ビタミンの代表であるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEがすべて揃っており、その含有量は野菜の中でトップクラス。 紫外線ダメージからお肌を守り、シミ・シワ・乾燥を防ぎ美肌作りをサポート!また細胞や血管の老化を防いでくれるので、免疫力を高めて風邪予防にも役立ちます。

ストレス軽減に!

モロヘイヤには骨や歯の形成に欠かせないカルシウムも豊富で、ストレスを軽減する働きがあります。「仕事・家事・子育てで毎日とっても忙しい」、「夏の暑さについイライラしてしまう」という方はぜひ毎日の食事にモロヘイヤを取り入れてみてはいかが? カルシウムはビタミンDと一緒に摂ることでカラダへの吸収率が高まります。カルシウムをより効率的に摂りたい場合は、ビタミンDを多く含むキノコ類や魚類とモロヘイヤを一緒に調理するといいですよ。
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