ライター : 川島 尚子

管理栄養士 / パティシエ

10秒で要点をチェック!

  1. マシュマロの原料は卵白・砂糖・ゼラチン・コーンスターチ
  2. 香料・着色料が使われているマシュマロもある
  3. 卵アレルギーの方はマシュマロの原料に注意が必要

マシュマロの原料は何が使われている?

Photo by morico

マシュマロの原料

  1. ふわふわのもと「卵白」
  2. 泡を保ち、乾燥を防ぐ「砂糖」
  3. 形を保つための「ゼラチン」
  4. くっつき防止「コーンスターチ」
  5. 見た目や香りをよくする「香料・着色料」

ふわふわのもと「卵白」

マシュマロのふわふわ食感は卵白によるもの。卵白は「起泡性」という泡立つ性質と「安定性」という泡立った気泡をそのままの形で保つ性質をもっています。このふたつの性質はいずれも卵白のたんぱく質によるものです。

泡立てたときに卵白の中に入った空気をたんぱく質が薄い膜で覆い、そのたんぱく質が空気に触れることで固まり、気泡を保つことができます。この性質によってマシュマロをはじめメレンゲを使ったお菓子ではふわふわの食感を作ることにつながるのです。(※1)

泡の保ち、乾燥を防ぐ「砂糖」

砂糖は甘さのもとになるだけでなく、マシュマロの食感を保つために欠かせない材料です。砂糖は卵白に含まれるたんぱく質の空気変性を抑えるはたらきをもちます。空気を取り込んだたんぱく質の気泡は、その間にある水を排除することで変性して固まるのが特徴です。

過剰に変性がすすむと離水が起こりますが、砂糖を加えると気泡の間の水分を吸着して変性を抑えられます。スポンジケーキのようにしっとりした状態を保つのも、この砂糖の保水性によるはたらきです。(※1)

形を保つための「ゼラチン」

マシュマロが手で持って食べられるように形を保っているのは、ゼラチンによって固めているためです。和菓子では凝固剤として寒天が用いられることが多いですが、溶ける温度が違うため、食感が異なる仕上がりになります。

ゼラチンの場合は口の中の温度で溶ける性質をもつことから、口に入れたときにスッと溶けていく口どけのよさを作り出せるのが特徴です。(※1)

くっつき防止「コーンスターチ」

マシュマロの表面に薄くついているのはコーンスターチです。マシュマロの生地はベタベタしており、とり粉としてコーンスターチを使わないと触ることができません。

手作りする場合は、コーンスターチを厚めにしいたところにくぼみを作り、マシュマロの生地を流し入れて形を作ります。(※2)

見た目や香りをよくする「香料・着色料」

マシュマロはプレーンタイプのものでも香りづけに香料を使っていることがあります。フルーツ味のものは香料以外にも着色料を用いてカラフルな色合いに仕上げているものもあるようです。これらの添加物が気になる場合は原材料表示をよく確認しましょう。(※2,3)
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