ライター : macaroni_press

日本一の広さ。青木ヶ原樹海

日本一の広さを誇る富士山北西に広がる青木ヶ原樹海は、約30k㎡にわたる広大な樹海で、約1200年前の貞観噴火によって流出した溶岩の上に長い時間をかけて再生された森です。

樹齢300年を超えるツガやヒノキの巨木や、凹凸した溶岩の上に浮き出た木々の根、そこかしこをコケ類などが覆い、まるで原始の森のような生命力に満ちた神秘的な光景が広がっています。

樹海には観光客用の遊歩道があり、 安全に自然を楽しめる!

樹海ときくと「怖い」「迷いそう」といったイメージばかりが先行してしまいますが、ちゃんとルールを守って観光すれば、安全に豊かな自然を満喫することができます。
山梨県富士山科学研究所の研究員 内山高さん
例えば、あまり知られていないのですが、樹海には観光客用の遊歩道があり、散策コースを案内してくれる立て看板も所々に立てられています。

点在する溶岩樹型や動植物の生態を解説員(要予約)が案内してくれるネイチャーガイドワークや、外国人観光客の観光スポットとしても賑わっていますが、小学校の校外学習にも使われているそうですよ。遊歩道と案内看板にしたがって散策することで、安全に原生林特有の神秘的な雰囲気を楽しむことができます。

青木ヶ原樹海のおすすめスポット

樹海内には氷穴、風穴等の天然記念物の溶岩洞穴があり、自然科学的にも貴重な噴火活動のスケールの大きな歴史を学ぶことができます。3つのスポットをご紹介します。

国指定天然記念物。「竜宮洞穴」

竜宮洞穴は青木ヶ原に点在する溶岩洞穴のひとつで、水の神「豊玉姫命」が祭られています。洞穴内には神社があり、夏でもひんやりしています。

氷に覆われた溶岩洞穴。「鳴沢氷穴」

鳴沢氷穴は青木ヶ原樹海の東の入口に位置し、年間を通して観光客がたえない観光スポットのひとつ。天井からしみでた水滴が凍ってできた氷柱は特に見ものです。冷蔵庫がなかった時代は、この氷を医療に用いていたそうですよ。

天然の冷蔵庫。「富岳風穴」

真夏でも溶けない氷柱のある「富岳風穴」。中に入ると夏でもひんやりと涼しく、平均気温は3度。所要15分の見学コースでは、夏でも溶けない氷柱や、溶岩棚、縄状溶岩などが見られます。
昭和初期までは、蚕の卵の貯蔵に使われていたという天然の冷蔵庫は、国の天然記念物にも指定されています。
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